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2.1L化+ハイカム投入でFA20が覚醒!
ステージを選ばず楽しめるバランス重視の作り込み
仙台ハイランドの復活祭(2013年5月)を機に熱が入り、新車購入直後の86にすぐさま当時は珍しかったロケットバニーのV1ワイドフェンダーキットを組んだというオーナー。以後、ステージをサーキットに移行し、休日に乗れるナンバー付きの走行会仕様としてコツコツと育成を続けている。
チューニングは東北を代表するトップチューナー“スクリーン”が担当。宿泊したホテルの駐車スペースにスクリーンのデモカーが駐まっていたことからその存在を知り、相談に訪れるようになったという。
しばらくはHKSのGTIIスーパーチャージャーキットをポン付けした仕様で走りを楽しんでいたものの、徐々にチューニングがエスカレート。そうして、スクリーンと二人三脚で作り上げたのが現在のスペックというわけだ。
2018年にエンジン内部まで手を入れて排気量を2.1Lまで拡大。カム交換とポート研磨も施したフルチューン仕様で、386psを出力するまでに進化した。2.1L化の恩恵は大きく、吹け上がりがまるでオートバイのように変わったと話していたほどだ。
ロケットバニーのフロントバンパーから覗く前置きインタークーラーがチューンド指数を高める。
足回りはD2ジャパンの車高調でセットアップ。ホイール&タイヤはワークマイスターM1とアドバンネオバAD08の組み合わせで、サイズはフロントが10.5J-15の255/34-18、リヤが10.5J-12の255/35-18となる。ブレーキもスクリーンが太鼓判を押すD2ジャパンのキャリパーキットで強化済みだ。
インテリアでは、ドライバーから見やすい位置に追加メーターを配備。ドラポジはレカロのフルバケとナルディクラシックで最適化するなど、ポイントを押さえたチューニングが光る。ミッションは純正ATだ。
このチューンドを高速周回路で走らせた稲田大二郎は「ブースト圧も安定していて、全域でトルクフルな特性に仕上がっている。デモカーじゃないから全開アタックはしなかったけど、200km/hまでの加速性能は相当なものだよ。どんなステージでも速く快適に走れる仕様という感じだな」と評価。
新型モデルに注目が集まっているが、過給機からエンジンパーツに至るまで、パーツが豊富にラインナップされている旧型86/BRZは最高の素材。しかも、この車両のようにATでも十分に走りを楽しめるポテンシャルを秘めている。手の届きやすくなった価格と相まって、さらにチューンドベースとしての存在感を増していくことは確実だ。
●取材協力:スクリーン 宮城県富谷市成田9-1-17 TEL:022-348-3761
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