「なぜミッションが2個ついてるの!?」4WSシステムまで搭載した魔改造ジムニー現る!【東京オートサロン2022】

極低速で山奥の沢を越えていくロッククローリング専用の超レア車

現行JB64/74の人気により、ストリートカスタムの新たなベース車として注目が高まっているジムニーだが、ここで紹介するのは、全ジムニーの中でも恐らく数パーセントいるかどうかという超レアなJA11改のロッククローリング仕様だ。製作したのは、茨城県の“石塚エンジニアリング”。

来場者が思わず足を止めてしまう独特な姿勢は展示用スペシャルだが、フロアを含めた異様なまでのリフトアップやリヤ操舵など、全ては山奥の沢で巨大な岩場を攻略するためのものだ。

そのためのスペシャルパーツとしてまず開発されたのが、独自のダブルミッションシステム。これはミッションとトランスファーの間に第2ミッションを追加するもので、第1(標準)、第2ミッションとも同じギヤ比の5速ミッションを直列で接続。

4速が1:1の設定なので、第2ミッションを1速にすれば通常手法では不可能だった超絶ローギヤード化が可能となるというわけ。どれほどかというと、計算上ではトランスファーギヤを32:1にしたのと同等だというから凄まじい。

極低速走行が可能になった結果、次に必要となったのがそれに対応できる足回りで、前後とも4リンクリジット形式のサスペンションをワンオフで製作。

長い全長のダンパーユニットはロッククローリング用の米国FOX製。セクションに合わせて窒素ガスを注入するエアダンパーで、スプリングは装備していない。

シャシーもほぼパイプフレームという状態で、ノーマルの面影が残るコクピット周りも堅牢なパイプに外装類を取り付けている状態で万一の転倒にも対応できるようになっている。

そしてトドメとして採用したのが、油圧駆動のリヤ操舵。さらにはブレーキのラインロックや後輪駆動のカットシステムなどを追加していった結果、車内には合わせて6本もの操作レバーが並ぶことに…。それぞれの役割は、前側からラインロック、第1ミッション、第2ミッション、トランスファー、リヤ操舵、駆動カットシステムとなっている。

とはいえ、実際のロッククローリングでは、シフト/トランスファーの操作はあまりせず、ご覧の通り右手でハンドル(前操舵)、左手でリヤ操舵をする感じになるそうな。速度調整はアクセルではなく、ブレーキが主体とのこと。

助手席から突き出すバーにはカメラが取り付けられ、左側車輪付近の状況を車内のモニターから確認するためのものだ。

…と、言葉にするのは簡単だが、全身をフルに駆使して極低速で岩を超えていくロッククローリングの過酷さは想像を絶するはず。興味のある人は、石塚エンジニアリングのホームページにアップされている動画をチェックしてみてはいかがだろうか。

●取材協力:石塚エンジニアリング 茨城県ひたちなか市馬渡3005 Mail:info@ishizuka-enginnering.com

【関連リンク】
石塚エンジニアリング
http://dmt.ishizuka-engineering.com/

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