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マルチに使えるホットハッチの定番
リーズナブルな価格も魅力の走り屋向けモデル!
日常の足としての実用性と、ホットハッチとしての走る歓び。型遅れになったとはいえ、あらゆるシーンでまだまだ活躍するZC32S型スイフトスポーツは、オーナーの年齢層も幅広く求めるニーズも多彩だ。
今回紹介する先代スイスポは、スズキ車を中心にチューニングを手がける“アールズ”のデモカー。ZC32Sが有する素性の良さを活かすべく、NAメカチューンで仕立てられたリアルチューンドだ。
テストを繰り返して最適な作用角&プロフィールになるよう設計されたハイカム(IN264度11mmリフト/EX256度10.5mmリフト)を組み込んだM16Aユニットは、パワーサクションや54φビッグスロットルにより吸排気環境を整えた上でECUデータを最適化。全域でトルクアップを実現し、最高出力は160ps&18.1kgmを発揮。ノーマルとは比較にならないほどの加速力を手に入れた。
ちなみに、アールズではZC32S全盛期はスーパーチャージャーやターボ化なども積極的に推奨したが、今乗るならこのモデルの素性を活かしたNAファインチューンを提案しているそうだ。
エキゾースト環境は、4-2-1レイアウトのハイパフォーマスンスキャタライザーマニホールドとハイパフォーマンスマフラーで武装。どちらもNAらしいパンチ力を強調するアールズ渾身のパーツだ。
足回りはオリジナルダンパー(F10kg/mm R12kg/mm)を軸にセットアップを進め、機械式LSD(2WAY)とのマッチングを図りながらサーキットから街乗りまで幅広いキャパシティを実現する。ホイールはエンケイのPFM-1(FR7.5J)で、タイヤには225/45-17サイズのポテンザRE-12Dをセット。
サーキット派のZC32S乗りに対して、アールズがインストールを推奨するのがキャンバーシムだ。リヤのネガティブキャンバー角を増やす(約2度)ことが可能なこのアイテムは、コーナリング時のリヤタイヤ接地面積の向上に寄与。スポーツ走行時のスタビリティを大幅に向上させてくれる。
エクステリアもアールズのRRPハイパフォーマンスエアロシステムでフル武装。中でも特に人気だというのがアグレッシブなデザインが特徴のリヤウイング。高速域やブレーキング時にリヤの挙動を安定させてくれる高機能パーツだ。
「吹け上がりやレスポンスなど、NAならではの気持ち良さに磨きをかけていけば、ZC32Sは本当に楽しいホットハッチになります。それでいて日常性も高く、通勤やレジャーにも使いやすいですしね」とアールズの松野さん。
スポーツモデルの中古車相場が軒並み高騰しているが、ZC32Sはまだまだ手頃な価格帯で入手可能。チューニングアプローチの豊富さまで加味するなら、若いオーナーの入門機として最適な一台と言えるのかもしれない。
●取材協力:アールズ 静岡県浜松市東区貴平町505-1 TEL:053-431-6303
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