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13B-MSPが4代目ロードスターを覚醒させる
NOB谷口も大喜びのパフォーマンス!
東京オートサロン2022で大きな話題を呼んだ、13B-MSP型ロータリーエンジン搭載ロードスターの登場だ。手掛けたのは、長野県に店舗を構えるロードスター専門店の“ガレージアイ”。
「ロータリー仕様のロードスターは存在していますが、どれも旧型モデルがベースですよね。だったら現行型のロータリー搭載車両をウチが作ってみようと思いまして(笑) 」とは、ガレージアイの駒場さん。
続けて「換装にあたっては、シフトノブの位置を基準にエンジン搭載ポイントを決めたんですが、バルクヘッド付近にはまだ隙間があるので、3ローターエンジンでも問題なく収まると思いますよ」とのこと。
なお、ミッションはND5RC純正ベースにSE3P純正を組み合わせたスペシャルで、コンピュータはハーネスを加工&製作してRX-8純正を動かしているそうだ。
「ノーマル風」も大きなテーマだったため、メッシュホースなどは使わず、RX-8とロードスターの純正パーツを駆使してチューニング感を極力払拭。レイアウトの都合上、インテークはワンオフのカーボンサクションボックスに変更されている。
エキゾーストマフラーは、RE雨宮のRX-8用ドルフィンテールをベースにしたスペシャル。テール位置に合わせてリヤバンパーには切り欠き加工が追加された。
エクステリアは「誰でも真似ができるように」と、市販品を使ってメイクアップ。フロントからリヤまで、すべてスタイリッシュなガレージベリー製で統一している。ちなみに、スカイブルーのボディカラーはオールペイントによるものだ。
ホイールはボルクレーシングTE37V(F7.5J×17 R8.0J×17)で、タイヤにはブリヂストンのポテンザS001(215/40-17)をチョイス。
サスペンションはDG-5と共同開発したオリジナルスペック(F9kg/mm R4kg/mm)で硬め、250psのパワーを受け止めるべくブレーキもエンドレスのキャリパーキットによって制動力を引き上げている。
デフはロードスター用をそのまま使い、ファイヤナルギヤはAT用の4.1を組み合わせる。
エンジンルーム同様にインテリアも純正然とした仕上がりで、メーターはロードスター純正が問題なく機能するようにしている。統一感を出すために、ドア内側をボディカラーとは異なるブラックでペイントしているのもポイントだ。
シートは室内空間の狭いロードスターに最適なブリッドのゼロVSで、レアな刺繍入りのRE雨宮仕様を2脚セットでインストールしている。
このチューンドを試乗したNOB谷口は「NAのロータリーサウンドは最高だし、“ジャジャ馬”感のあるフィーリングも楽しいの一言。マツダファンにとっては憧れのパッケージだと思うし、本当に良く出来ている。ただ、ギヤ比や足回りのセッティングはもうちょいって感じ。現状の4.1ファイナルだとロングすぎてエンジンの美味しい領域を使いきれてないし、リヤもヒョヒョコと無駄に動いちゃってたからさ。そこらへんが改善されれば、サーキットで走っても面白いはず!」と評価。
「反響次第では、この13B-MSP換装をコンプリートメニュー化しようと考えています」と闘志を燃やす駒場さん。
コスト面に関しては、変更が多岐に渡るためフルチューンエンジンを製作するのと同等の費用はかかるだろう。それでも、一度このパフォーマンスを体験してしまったら後戻りできなくなる。それくらいに違和感のない、ベストマッチのエンジンスワップだと感じた。
取材協力:ガレージアイ 長野県岡谷市神明町2-1-28 TEL:0266-24-5086
【関連リンク】
ガレージアイ
http://www.lcv.ne.jp/~komaba7/index.html