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外装からエンジンルームに至るまで拘り満載!
極上車をベースに仕上げた240SX仕様のワンビア
S13系の北米仕様にあたる240SXには、ハッチバックとクーペという2タイプのボディ形状が設定されていた。前者は180SXと同様のスタイリング、後者は国内で“ワンビア”と呼ばれるS13のボディに180SXのフロントマスクを合わせたスタイリングだ。
今回紹介するのは、そんな北米仕様の240SXを強く意識して仕上げられたS13シルビア改ワンビアだ。顔面スワップこそ施されていたものの、ほぼノーマル状態の個体から4年ほどの歳月をかけてここまで進化させたそう。マシンメイクを担当するのは、カスタムショップ“Nスタイル”だ。
ボディカラーはフォルクスワーゲンに設定されていたシーブルー。前後フェンダーはアーチ上げを行なった上で、N-STYLEオリジナルのオーバーフェンダーを組み込んで超ワイドスタイルを造り上げている。
ホイールはボルクレーシングTE37VマークIIの18インチ。フロントに10.5Jマイナス40、リヤに12Jマイナス33というワイドかつ深いリムをセットしている。車高調はKTS(F16kg/mm R14kg/mm)、アーム類は純正品に延長加工を加えることで、強烈なネガティブキャンバー角とローフォルムを実現する。
外装同様にエンジンルームも美しい作り込み。Nスタイルにて製作されたサイクルフェンダーは、プレスライン状の彫り込みを入れることによって純正ライクなデザインとされているのが特徴だ。ちなみに、エンジンルームの塗装はエンジンを降ろさない状態で行われたものだというから恐れ入る。
クリームベージュで塗装されたロールケージがアクセントとして光るインテリア。シートはBNR32純正にニスモのシートカバーを合わせたものを導入。超ロングなルームミラーやカラフルなサイドブレーキブーツなどから、オーナーの強いUS意識が感じ取れる。
シートベルトは240SX純正のオートシートベルトをセット。これは文字通りベルトが自動で締まるもので、北米仕様のみに設定されたレアな装備だったりする。
サンルーフは純正ではなく後付品。社外サンルーフの定番として知られるベバスト製のアイテムだ。
ちなみに、オーナーの以前の愛車はBNR34。自分好みに仕上げていく楽しさを味わうためにワンビアへ乗り替えたそうだが、その決断は間違っていなかったと話す。カスタムベースとしてこれ以上無いほどの好素材と言えるシルビア系、そのメリットを存分に活かしたチューニングカーライフは羨ましい限りだ。
PHOTO:土屋勇人(Hayato TSUCHIYA)