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チューニングベースとしての資質の高さを再確認!
ツライチでセットされたボルクレーシング21Cがベストマッチ
この美しい真紅のSXE10型アルテッツァは、世界唯一であろうアルテッツァ専門ショップとして知られる“S-ONE”斎藤義範代表の愛車だ。
斎藤代表は、長年トヨタ本社でテストドライバーを務めていた人物。いわく「スキルトレーニング部という部署で、新入社員にエンジンの組み立てやドライビングを教える仕事をしてました。で、その時の教育車がアルテッツァだったんですよね」とのこと。
S-ONEを立ち上げたのは今から7年前。以降、アルテッツァを軸にしたユーズドカー&チューニング専門店として展開していくわけだが、その過程でスパ西浦と鈴鹿サーキットのコースレコード(ナンバー付きNA車両)を樹立するなど、速さの面でも存在感を高めてきた。
デモカーは3台存在するそうだが、今回取材したのはイベント用。リペイントによって艶やかに輝くスーパーレッドのボディと、リム深度70mmというボルクレーシング21C(FR10J×18+5)のコンビネーションが絶妙だ。
足回りはエナペタルのオリジナル減衰仕様を軸に構築。スプリングはフロントがベステックスの16kg/mmで、リヤがスウィフトの16kg/mm。調整式アッパーアームでキャンバーをネガ方向に全振りして、極太のホイールを飲み込んでいる。
イベント用と割り切っているため、心臓部の3S-GEは吸排気チューンに留めている。綾織りのカーボンが美しいインテークボックスはS-ONEが販売しているオリジナル製品だ。
一方のエアロパーツは自社ブランドをフル活用。フロントリップ、カナード、フェンダー、サイドディフューザーがオリジナルだ。
リヤバンパーはHKSの製品をベースに加工。レクサスIS-F風のテールエンドが特徴のエキゾーストシステムもS-ONEのオリジナルとなる。トランクパネルとスポイラーにはTRD製を投入してワンテールの独創的なフォルムを演出している。
室内はストリート然とした仕上がり。Aピラー部に確認できるメーターパネルはかつてトラストが販売していた製品で、そこにデフィの追加メーター(水温/油温)をインストール。シートは左右ともTRDのZN6用セミバケットだ。
「ウチは本来、中古車専門店なんです。チューニングショップはアフターメンテの一環という感じですね。アルテッツァに関しては、クルマ探しからお手伝いできると思いますので何でもご相談ください」と斎藤代表。
チューニングベースとしてメインストリームにはなれなかったが、6速MTを持つコンパクトな4ドアFRスポーツはもはや稀有な存在。しかも、イジり方次第でここまでカッコ良く仕上げられるなら、令和のチューングベースとして考えても十分アリだろう。
取材協力:エスワン 愛知県瀬戸市品野町4丁目30番地 TEL:0561-76-5588
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エスワン
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