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さらなる高回転化で大幅タイム更新!
フルメカチューン+シーケンシャルミッションで武装
エアコンやカーオーディオなどの快適装備はそのままに、速さを追い求めるZ34。メイキングを担当したのは実力派ショップ“スクリーン”だ。
実はこのチューンド、スーパー耐久レースなどへの参戦経験を持つ前嶋秀司選手のプライベートマシンで、様々なサーキットでタイムが狙えるようバランスを重視して作り込まれた1台だったりする。
エンジンは、JUNのスリーブをシリンダーブロックに打ち込み、CP製の98φオーバーサイズピストンとJUNのI断面コンロッドをインストール。ボアアップによって排気量を3892ccまで高め、コンロッドを強化することでパワーアップ分に対応する強度も確保。ストロークはあえてノーマルとし、高回転まで気持ち良く回せることを優先しているわけだ。制御はVVELまで含めてECU-TEKで綿密にコントロールする。
これらのチューニングにより、NAながら最高出力は461ps/7225rpm、52.2kgm/4343rpmというとてつもないスペックを誇る。なお、ミッションはOS技研の7速シーケンシャルで、ファイナルギアは4.3を選択している。
サーキットを安定して連続周回できるよう、DRLのラジエターとARCのオイルクーラーはフロント開口部にL字マウント。フレッシュエアを効率良くコアに当てるための策だ。リアのフロア下にはミッション&デフのオイルクーラーを装備している。排気系はEXマニからフロントパイプ、マフラーに至るまでフジツボで統一。
車高調は渡海自動車のトレースダンパーで、スプリングはフロント40kg/mm、リヤ45kg/mmのハイレートをチョイスしている。
無骨なブレーキキャリパーはD2レーシングのモノブロック(F6ポット R4ポット)で、ローターには前後356mmの2ピーススリットを組み合わせる。ホイールはワークエモーションCR極(FR11J+18)、タイヤはポテンザRE-12D(FR285/35-18)だ。
OS技研のシーケンシャル7速ドグを投入したことでロスが格段に減り、それが速さに繋がっていることは間違いない。シートはレカロのRS-G、ステアリングはスパルコ製のDシェイプに変更されている。
エクステリアには、イングスのフルエアロとGTウイングを装備。この状態で鈴鹿サーキットをアタックしたところ、これまでの2分18秒625という自己ベストを更新する2分14秒780を見事にマーク! 独自のチューニングでZ34の可能性を追求するスクリーンと前嶋選手、さらなる躍進に期待したい。
●取材協力:スクリーン 宮城県富谷市成田9-1-17 TEL:022-348-3761
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