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ポート加工やバランス取りで実測230馬力に到達!
オーナードライブで富士2分切りマシンを鈴鹿で試す
今回紹介するRX-8は、オーナーとRSパンテーラが二人三脚で進化させ続けている1台。富士スピードウェイ2分切りをターゲット(すでに1分58秒台を達成している!)に定めたサーキット仕様だ。
10000rpmの常用を目指して製作されたエンジンは、マシニングによるポート加工や前後ローターの重量合わせ、エキセントリックシャフトの軽量化などが施され、NAながら実測で230ps/24kgmというスペックを誇る。エンジンの制御はRSパンテーラオリジナルの“T-ROM”にて行う。
足回りは、リヤのトラクション性能を高めるために後期型のアーム類を移植してロールセンターを変更。車高調はオーリンズベースのオリジナル仕様で、スプリングにはハイパコ(F18kg/mm R14kg/mm)を組み合わせている。
ブレーキはキャリパーこそ純正だが、IDIのパッドとローターを投入して強化。ホイールはボルクレーシングG25で前後とも10Jをセレクト。タイヤはアドバンA050(FR245/40-18)を合わせる。
アンダーコートまで剥がされ、スパルタンに仕上げられた室内。ロールケージはガゼット補強入りの14点式だ。純正メーター前方にセットされているのはAIM製のデジタルダッシュロガー。アタック中に必要な情報を一元管理するべく導入されたアイテムだ。
ドアやトランク、ルーフなどのパネル類はRSパンテーラオリジナルのカーボン製に置き換え、ガラスもアクリル化されるなど徹底的な軽量化を敢行。点付けやスポットによる補強が加えられているものの、車重は1100キロまで抑えられている。
アンダーパネルやリヤウイングもRSパンテーラのオリジナル製品。国際サーキットの高負荷にも耐えられる軽量高耐久なカーボン素材としている。
このチューンドを鈴鹿サーキットで試乗した柴田優作選手は「気持ち良く回るエンジンに、それを活かす軽量かつ堅牢なボディ。すごくバランスの取れた仕上がりですね」と絶賛。当日のベストタイムは2分25秒011だったが、ブレーキを始めとする各部のセッティングを煮詰めればさらなるタイムアップも望めるという。
無闇に過給機化するのではなく、RX-8の素性の良さを底上げするポイントのみに絞り込んで仕上げた至宝のチューンド。愛車の痛快化を図るなら、RSパンテーラのRX-8をぜひ参考にしておきたい。
●取材協力:佐藤商会 静岡県富士宮市北山5220-2 TEL:0544-58-4837
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