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本物のレースカウルを用いた圧巻のワイド&チルトカウルで魅せる!
各部の作り込みはリアルチューンドそのもの
奇抜で激しいカスタムカーにはいつも驚かされるが、ここまでぶっ飛んだ仕様はそうそうお目にかかれないだろう。マンネリしたドレスアップシーンに喝を入れるべく製作された、EK4シビックフェリオだ。
正体不明のフロントマスクは、米マンタレイモータースポーツ製のドラッグマシン用レースカウルに、VWゴルフ4のヘッドライトを移植したもの。元々、のっぺらぼうで何も付いていなかったというフルカウルにヘッドライトやダクトを新設しているため、シビックのイメージは微塵も残っていない。
このカウルをチルト式で開閉できるように、ストラットタワーから前の部分はセミパイプフレーム化されている。ちなみに、エンジンはH22Aのボルトオンターボ仕様だ。
エアロパーツは、アブフラッグのオルティア用改サイドステップ、カーボントランク、ダンガンレーシングエアロミラーなど完全なミックス仕様。しかも大半がワンオフ加工されている。
本物のレースカウルがベースということで、フェンダーはなんと片側だけで80mmもワイド。チルトカウル仕様としているため、フェンダーの後ろ側下半分でカウルをカット。合わせて、サイドステップ前側にはダクトを設けてレーシーなイメージを演出する。
リヤフェンダーは、メルセデスCLKのDTMマシンをイメージして40mmワイドで製作。叩き出してパテを盛ると重くなってクラックが入るリスクもあるため、FRPのみで成形している。
組み合わせるホイールは、5ZIGENのハイパー5ZR(F9.5J R8.5J)。タイヤにはファルケンZIEX(245/35-19 235/35-19)をセットする。
下部がえぐれたようなデザインが特徴的なリヤバンパーは、ボメックス製をベースにワンオフ加工したもの。ホイールハウス内の乱流を強制排出するダクトを両サイドに設け、アンダー部分はディフューザー形状としている。
コクピットは、ドレスアップ系特有のファイバーワークを駆使したカスタムやモニター設置などは行わず、レーシーに仕上げられている。
軽量化最優先ということで快適装備は全て撤去され、サイトウロールケージの6点式ロールケージも装備。ステアリングは320φのMOMOシルバージェット、シートは無限のS1を2脚奢る。
さらに、フロア部は全てカーボンで覆い尽くして徹底補強を敢行。これは単なるカーボンシートではなく、ガラスマットとカーボンクロスを特殊な樹脂で固めるという手法で行われており、”面”でのボディ補強を実現するもの。張り込むのは大変だが、強烈な剛強ボディに生まれ変わるそうだ。
各部のパーツチョイスやボディ補強などからも分かるように、このシビックフェリオは実際にドラッグレースへの参戦まで想定して製作されていたりする。単なるカスタムカーでは終わらない、走り志向のリアルチューンドと言うわけだ。