「2代目フィットがコーナリング番長に大変身!」FFコンパクトの楽しさを追求した技ありチューンド

ポイントは足回りのメイキングとECUセッティング!

曲げてナンボのトライフォース流GE8メイキング

歴代スイスポを筆頭に、コンパクトカーを得意とする老舗ショップ“トライフォースカンパニー”。今回紹介するフィットRS(GE8)は、そんな同社が作り上げたチューンドだ。ポイントは車高調と足回りの補強パーツ、そしてECUセッティングの3つ。それぞれを見ていこう。

キャンバー角度付きロワブラケットと合わせて、最大6度のキャンバー角が付けられるジーエフェクト・GEプロ車高調。

まず、通称“赤脚”と呼ばれるトライフォースのGエフェクト車高調だが、GE8用として2種類をラインナップ。取材車両には、木下みつひろ選手をセッティングドライバーに迎え、サーキットでタイムとともに性能が煮詰められたGE-PRO(20万6000円)を装備する。スプリングは前12kg/mm、後14kg/mmとハイレート。

ストリートで試乗するとさすがに硬い印象だが、低速域からリニアに減衰力が立ち上がるダンパーによって制御され、抜群の安定感を発揮。また、フロントキャンバーは最大6度まで調整が可能で、コーナリング時のトラクションを最大限に確保できることも特徴だ。

スポーツ走行時のアライメント変化が起きやすいトーションビームには絶大な効果を発揮する。
画像の赤いパーツが3Dツイストコントローラーだ。

リヤにはトーションビームを総合的に補強する「3Dツイストコントローラー」を装備。これはトーションビーム全体を補強しつつ、スプリングマウントをビームとアームの接続部に固定して、周辺部全体を強度アップするもの。GE8ではスプリングマウントの強化を重点的に行ない、そして左右アームをトーコントロールロッドで繋いでトー変化を抑制。リヤサスの挙動限界を大きく引き上げ、トータルでのクイックな動きを生み出す。

ストリートからサーキットまで対応するハイレスポンスを実現したパワーエフェクトコンピュータフルスペックECU。

一方、オリジナルのECUは、燃調や点火時期、電制スロットルなどの各パロメーターを最適化。狙いはパワーアップではなく、レスポンスの向上だ。各種リミッターや電動ファン作動温度なども変更しているが、VTECの切り替えポイントに関しては純正がベストと判断して、純正値のままとしている。GE8用は前期の5速MT車と、後期の6速MT車に対応する。

その他、エンジン本体はフルノーマルで、吸排気環境もリヤマフラーを交換するのみだが「上を求めたらキリがないです。これで十分にスポーツ走行が楽しめるFFコンパクトになりますよ。俊敏さがキーワードですね」とは、トライフォース柳澤さん。

非常にライトなチューニングメニューだが、これだけでGE8は走りが激変する。素材を知り尽くしたトライフォースカンパニーだからこその無駄のないパーツチョイスとアプローチ。流石である。

●取材協力:トライフォースカンパニー 長野県小諸市平原661-2 TEL:0267-31-0751

【関連リンク】
トライフォースカンパニー
http://www.tryforce.jp

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