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街乗りも難なくこなせる620馬力のビッグシングルターボ仕様!
2JZ-GTEのウマ味を活かしたストリートチューンの決定版
ストリートスペックというと、純正タービンのブーストアップ仕様や比較的小さいサイズのアフタータービンを選ぶイメージが強いが、このJZA80スープラ(前期型)はウエストゲート式のT88-33Dビッグタービンをチョイスしている。
ベースエンジンがRB26DETTだと高回転型のパワー特性になるが、これが2JZ-GTEだとまるで異なる。エンジンはカム交換のみにも関わらず、下からキッチリとブーストがかかって高回転までパワーが追従するため、乗りづらさを感じることはない。そこには、3.0Lという排気量やトルク型の設計など関係してくるが、このチューンドは620psものパワーを発揮しながらも、ごく普通に乗ることができてしまうのだ。まさにスープラならではのストリート仕様である。
車両のメイキングを担当した“CS-TOP”の片桐代表いわく「400ps以上を狙える純正タービンのブーストアップも悪くはないけど、やはりタービンの耐久性が心配。シーケンシャルシステムを活かしたいならメタルブレードの輸出用タービンがオススメなんだけど、輸出用タービンはそのままじゃ装着できないので加工が必要です。だったら、3.0Lの2JZを活かして一気にビッグシングル仕様にステップアップするのも方法のひとつ。このクルマがまさにソレですね」とのこと。
ビッグシングルターボ化に合わせて、HKSのハイカム(IN/EX264度)とブリッツの高効率インタークーラーを導入。さらに、オイル関係でのトラブルは致命傷となるのでオイルクーラーでキッチリと油温管理も行なっている。
エキゾーストマフラーには、ストレート構造で抜けが確保されたトラストのパワーエクストリームをインストール。もちろん、上流部にスポーツキャタライザーを装備する完全合法仕様だ。
足回りはジールファンクション車高調を軸に構築。19インチのボルクレーシングSFチャレンジ越しに確認できるブレーキは、フェラーリF40用ブレンボキャリパー+355mmローターだ。タイヤにはSドライブ(F245/35-19 R275/30-19)を組み合わせる。
ストリートで不満なく走れるリーガル性と快適性を保持したまま、チューニング次第では世界中のどんなスポーツモデルにも負けないパフォーマンスを発揮する戦闘力。販売終了からすでに20年が経過した今もなお、スポーツカー好きのハートを捉え続けて離さない不変の魅力。
このチューンドを見ているとつくづく感じてしまう。これから先、スープラがどんなにモデルチェンジしようとも、JZA80型の輝きが鈍ることはないということを。
●取材協力:CS-TOP 群馬県太田市新田金井町160-1 TEL:0276-57-1203
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