「NC型ロードスターはスーパーチャージャー化が正攻法!?」超トルクフルな過給機チューンの実力を検証する

コストパフォーマンスに優れる過給機チューニング!

NCECのGTスーパーチャージャー仕様をプラン化

ND型の登場以来、チューニングシーンも盛り上がりを見せているロードスター。ダウンサイジングを断行して排気量も1.5Lに縮小したNDに対し、2.0LのLF-VEを搭載するNCは「最速のロードスター」として、チューニング熱が再燃。デビューから10年以上が経過しているにも関わらず、ハイカム、エンジン強化、ビッグスロットル、4連スロットル化など、各チューナーが様々なアプローチを発信し続けている。

そんな中、三重県の名門“トップフューエル”も中古車市場での相場が手頃なNCに注目。ただし、NAメカチューンは車両価格に対してチューニングコストが高く、トラブルリスクも払拭できないとして、ボルトオンで手っ取り早くパワーとトルクの上乗せができる過給機チューンに着手したのだ。

そこで選んだのは、回転の上昇に比例したパワーの増幅が可能となる遠心式スーパーチャージャーのGTS7040。これは回転の上昇に応じて出力が増す遠心式なので、停滞感や谷を感じることなく、なめらかに立ち上がる。パワーレンジも150~400psと非常にワイドで、2.0Lノーマルから2.5Lハイチューンまで、様々な仕様のエンジンと組み合わせることができる。ターボよりも発熱量を抑えることができ、樹脂パーツやセンサー類に与えるダメージが少ないと判断したことも選択理由だ。

取り付け作業を進める上で苦労したのは、搭載スペースをいかに確保するか。ベルト駆動で過給を行なうスーパーチャージャーは、クランクプーリーの延長上に設置する必要があるが、NCではなかなか難しい。ABSユニットを移動させてスーパーチャージャーの搭載スペースを生み出したが、そこからではスーパーチャージャーを駆動させるためのベルトがかけられない。

そこで、延長アダプターを製作してスーパーチャージャー側プーリーの位置を調整。メインシャフトだけでは強度が不安なので、3本のサブシャフトを追加して補強。焼き付き防止のため、シャフト先端には高精度&高強度のボールベアリングが組み込まれている。

また、シングルプーリーだとベルトの選択肢が制約されるため、クランクプーリーをダブルプーリー化。エンジン側は純正ベルトを使用し、スーパーチャージャーとリンクするベルトは社外品を使った。それぞれのベルトが独立しているので、トラブルリスクも軽減できるのだ。

パワーアップに備えてインジェクターは320ccに容量アップを図る。それでも高回転域の空燃比がやや薄いので、高回転志向を強めてモアパワーを狙うのであれば、インジェクター容量をさらに拡大し、燃料ポンプも大容量タイプを導入しなければならないそうだ。

バンパー開口部に設置されたインタークーラーは、HKSのコアを用いてサイドタンクを製作したワンオフ品。さらにバンパーとスポイラーの隙間から走行風を取り込めるスペースにオイルクーラーも搭載。インタークーラーを軸にオイルクーラーも固定するステーを製作し、取り付け剛性を高めている。

重要なマネージメントはトラストのeマネージアルティメイト+fマネージでセットアップ。O2センサーのフィードバック制御をfマネージが担い、eマネージで燃調と点火時期を調整。むやみに高回転化を狙わず、7000rpm以下できっちりと使い切れるセッティングを目指した。

そうしてひとつひとつの問題をクリアしながら、トップフューエルはGTS7040やオリジナル延長アダプターで構成する『NCスーパーチャージャーキット(50万円〜)』をプラン化。ノーマルエンジンへのポン付けからハイチューンドエンジンへの搭載まで、幅広く対応する。

取材車両のロードスターは、エンジンを2.3LのL3-VEに載せ換えた上で、GTS7040を装着。実測で243.9ps/27.8kgmを発生させる。全回転域でパワーとトルクに厚みが加わっていて、どこからでも素早く反応し、力強く吹け上がる。パワフル&トルクフルなのはもちろん、ピーキーさを微塵も感じさせない。大排気量NAメカチューンのような、存在感たっぷりのフィーリングに仕上がっていた。

「他人と同じ仕様は嫌だ!」という個性派チューニングフリークにとって、NC型ロードスターのスーパーチャージャー仕様は十分アリな選択肢なのではないだろうか。

●取材協力:トップフューエル 三重県松阪市中道町500-1 TEL:0598-56-5880

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