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ドリフトからサーキットアタックまで完全対応!
シビアな部分を排除した460馬力のオールラウンダー仕様
宮崎県の実力派チューニングショップ“Fサービス”が手がけた、S13シルビア改ドリフト仕様の登場だ。
「速くても、街乗りでアイドリングが不安定だったり、絶えず調整が必要だったりすると、所有していること自体が重荷になってしまいます。それでは楽しくないですよね」とFサービスの藤野代表が語るように、このデモカーは純正気分で気兼ねなく乗れる仕様として育てられているのが特徴だ。
心臓部のSR20DETは、オーバーホールを兼ねて鍛造ピストンとH断面コンロッドで2.1L化。ハイブーストに耐えられる強靭な腰下を作り上げている。ラジエターはFサービスオリジナルの銅3層だ。
タービンは、F1タービンの通称でも知られるRX6をチョイス。常用ブースト1.5キロ、本気走行時は1.7キロを掛けて460psを絞り出す設定。ウエストゲートはグレッディのタイプRを組み合わせる。エンジンの揺れを抑え込むトルクダンパーも、ハードラン時には有効なパーツだ。
EXマニは、RX6タービンとのマッチングを考慮したFサービスオリジナル。クラックの発生を防止するスティフナーを採用した逸品で、機能性はもちろんバフフィニッシュの美しさも大きなポイントと言える。
吸気系は、グレッディのサージタンクに、N15パルサーVZ-R・N1と同サイズを持つオートスタッフのスーパーSRスロットルを組み合わせる。インジェクターはニスモ製で、吐出量は740cc。
ブレーキはR32GT-R純正キャリパー&ローターを移植。ホイールはフロント17、リヤ18の異径サイズ仕様。足回りはシルクロードのセクションRM車高調でセットアップしている。
制御は定番のフルコンではなく、あえてエアフロ(Z32)を活かしたROMチューンとしてコストパフォーマンスを追求しているのもポイント。すでに完成から5年以上経過しているが、未だエンジンはトラブルフリーというから恐れ入る。
S13系は完全に旧車の領域に入っているが、ともあれ小さく軽く、ここまで視界が素晴らしくクリーンなモデルは少ない。逆に言えば、昨今のスポーツカーは様々な時代要件を背負いながら周囲と戦うために、とめどなく重く大きなクルマになってしまったという印象が強い。
だからこそ、S13シルビアは今なお多くのクルマ好きに愛され続けるのだろう。
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Fサービス
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