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ニスモ大森ファクトリーが育て上げた第二世代GT-Rの集大成モデル
非日常と日常を両立する速さと耐久性
第二世代GT-Rの完成形として愛され続けるBNR34。BCNR33からシェイプアップされたボディは、量産車初となるアドバンスエアロシステムが採用され、名機RB26DETTやゲトラグ6速ミッションを搭載する。
このBNR34は、サーキットで連続周回が楽しめ、そのまま自走で帰宅できるクルマをコンセプトにセットアップ。ストリートカーの快適性とサーキットでの速さと耐久性を両立し、「スカイラインGT-R(BNR34)Clubman Race Spec」の名が与えられたニスモ大森ファクトリーを代表するデモカーだ。
エンジンはR1仕様の高い耐久性と性能はそのまま、加速性能を高めたR2仕様のRB26DETTユニットを搭載。
N1仕様のエンジンブロックやピストンなどの強化パーツを使用して熟練のメカニックが組み上げ、強化アクチュエーター付き大容量タービンを組み合わせることで圧倒的なパワーと信頼性を実現しているR1仕様。さらにR2仕様では、R35純正インジェクター＆専用デリバリーパイプ、専用カムシャフト、専用ECMなどがセットされ、中速トルクとアクセルレスポンスを飛躍的に向上させている。
美しいエンジンルームの中で存在を主張するタワーバーは、ニスモ400Rに採用されていたチタンタワーバーをモチーフにしたモデルだ。エアクリーナーボックスやインタークーラーパイピングなどもニスモ大森ファクトリーオリジナルとなる。
排気系はヴェルディナNE-1のバージョン2。専用に開発された製品でフロントパイプからキャタライザーを経て、センターサイレンサーまでをデュアル化し、低負荷域の実用性と中・高回転域の排気効率を両立している。
サスペンションは、車高調整タイプのオーリンズType.HALをベースにセッティング変更を加えたニスモ大森ファクリーオリジナル仕様「オーリンズHALコンプリート」。前後アーム＆アッパーリンクはニスモの強化品に変更される。
R2仕様のハイパワーを受け止めるためにR35純正ブレンボキャリパー＆380mmローターを流用。走行風をブレーキシステムに導き、冷却効果を高めるニスモのカーボンブレーキエアガイドも装着し、サーキットで安心して周回が重ねられるようにブレーキ容量を増やしている。
Z-tuneオリジナルと完全同一仕様のドライカーボン製フロントバンパー。軽量・高剛性なドライカーボンを採用することでオーバーハングの軽量化に効果的だ。また、インタークーラー＆ラジエーター、オイルクーラー、ブレーキ用エアインレットを効果的に配置することで冷却効果をアップ。ダウンフォース向上によるコーナリング速度向上にも貢献する。
フロント下面には、擦り板(路面タッチパネル)にレーシングカーと同素材の圧縮ベニアを採用したカーボンアンダーカバーを装備。ノーマルに対してCd値マイナス5％、フロントダウンフォースは約2.2倍となる。
フェンダー形状も独特だ。後端部の尖ったエアアウトレットは、エンジンルーム内の熱を効率的に排出することでエンジンの冷却効果を高め、さらにダウンフォースアップにも貢献。片側約15mmワイドになり、18インチ9.5J+5サイズのホイールと265/35R18サイズのタイヤを余裕で飲み込む。
インテリアは、ストリートでの使い勝手も意識してニスモ用純正シートを装着。ステアリングはナルディの350φ、メーターはニスモの320km/hメーターでブラックのパネルカラーをチョイスする。
ニスモが運営する唯一の直営プロショップであるニスモ大森ファクトリーが育て上げた至宝のBNR34。第二世代GT-Rの価値が高まり続けている今、その輝きは増すばかりだ。
●取材協力：ニスモ大森ファクトリー 神奈川県横浜市鶴見区大黒町6-1 TEL：045-505-8508
【関連リンク】
ニスモ大森ファクトリー
http://www.nismo.co.jp/omori_factory