「限られた範囲で最大限の効果を出すNAロードスター改造術」トータルバランスを高める老舗のメソッド!

重量増を最小限に抑えるパーツチョイスがポイント

コーンズ謹製の吸排気&サスチューンで走りが楽しくなる!

ロードスター専門店の“コーンズ”が製作したこのNA6CEは、日常の足として使いながら、富士チャンピオンレース“ロードスターカップ”に参戦していたという1台。レギュレーションでチューニング範囲がかなり制限されているが、だからこそ、その中で最大限の効果を得るためコーンズならではのノウハウが投入されているわけだ。

エアクリーナーはムキ出しタイプながら、ボックスで覆わなければならないという規定に合わせてワンオフ製作。エンジンルームのレイアウト上、EXマニの近くにエアクリーナーがセットされるから、これはストリート仕様でも熱害を防ぐ意味で取り入れたい手法だ。

エンジン本体は、ノーマルでオーバーホールを行ったのみ。加工を伴う重量合わせやバランス取りが禁止されているため、重さの近いピストンを探して組み込んでいるくらいだ。また、サーキット走行を見据えて、ラジエターはノーマルと同じアルミ製の2層式で容量アップが図られている。

38→42→48φとパイプ径が徐々に太くなるコーンズオリジナルEXマニ。木村さんいわく「テストを重ねて完成させた自信作です。ノーマルマフラーに組みあわせても効果を体感できますよ」とのこと。

排気系はEXマニとマフラーをコーンズオリジナルに交換。EXマニは低速トルクを犠牲にしない4-2-1タイプで、後方に向かって径を太くすることで排気効率も高めている。一方のマフラーは「富士を走るので、高回転域での抜けを重視したメイン54φ仕様を装着してますけど、街乗りだけならノーマルと同径の48φ仕様が断然、お勧めです」と店長の木村さん。

足回りはテインタイプフレックスベースのコーンズオリジナルを装着。ストリートからサーキットまでカバーできるように独自のセッティングが施されている。

一方、足回りは木村さんが“最も気を配ってほしい”という重要ポイント。装着されるのは、テインタイプフレックスをベースにフロント12kg/mm、リヤ10kg/mmというバネレートに合わせて減衰力を見直したオリジナル品だ。ブレーキはリヤローターを大径のNA8C用に交換。パッドにはIDI D700が使われている。

オープンボディで経年変化もある…と考えると、気になるのがボディ剛性。そこで補強バーなどを装着したくなるが、重量増を嫌うコーンズではドア開口部とサイドシル下面のスポット増しで対応している。「他の方法で対策できるなら、余計なモノは付けない。これが基本です」と木村さん。

室内はシートをブリッドフルバケに、ステアリングをモモレースに交換してホールド性や操作性をアップ。室内には6点式ロールケージが組まれ、運転席側にはオオモリ水温計とデジタル式のヨシムラ油温計が装着される。

全体的にチューニングメニューとしては非常にライトだが、素性の良いNA6CEならこれで十分なのだ。

●取材協力:カーメイクコーンズ 東京都江戸川区西瑞江4丁目1-1 TEL:03-3656-2323

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