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個性を求めた13BのNAキャブ仕様のエスエーで勝負!
チャンバーは2スト用の流用ではなく専用設計の逸品だったという事実・・・
東京オートサロン2020でRE雨宮がIMSA仕様レプリカを発表するなど、再び注目が集まっているSA22C型のサバンナRX-7だが、ここまでぶっ飛んだ仕様は珍しいだろう。
何と、リヤバンパーから3連チャンバーがそびえ立っているではないか。改造2ストバイクでお馴染みのマフラーがSA22Cに生えているのだから「なんじゃこりゃ!?」状態である。
早速オーナーの“高堂レーシング”さんから話を聞いてみると、他の人とは違うクルマを目指した結果、辿り着いたのが現在の仕様とのこと。
チャンバーはバイク用を流用しているのかと思いきや、実際は排気量やエンジン仕様に合わせたワンオフ品で、メインマフラーとはフランジ固定となっている。意外なことに(!?)音量はかなり控えめで、このままの状態で自走もできてしまうほどとか。
ベース車は、友人から格安にて譲り受けた1983年式の後期型。元々、SA22Cに搭載されていたエンジンは12A型(573cc×2ローター)だが、さらなるパワーを求めて自然吸気の13B(654cc×2ローター)サイドポート仕様に載せ換え。ダウンドラフトタイプのキャブレターは、定番のウェーバーIDA48となっている。
まるでチューンドFD3Sのインタークーラーのように水平マウントされているアルミ製の3層ラジエターも“高堂レーシング”さんの拘りのひとつ。ここまでの角度のものはSA22Cとしてはほとんどない。
サーキット走行も楽しんでいるということで、ロールケージやフルバケットシート、追加メーターなど走りの装備もバッチリ。ノーマルでも約1000kgの軽量マシンだが、さらなる軽量化のために助手席や後席、ドアの内張り類は全て取り外されている。
SA22Cのスタイルにベストマッチのホイール&タイヤは、SSRマークIII(前後8J)に195/45R14サイズの組み合わせ。サスペンションはオーリンズ。駆動系はクロスミッションにOSツインプレートクラッチ、マツダスピードLSDとなっている。
エクステリアもマニアが唸るパーツチョイスでまとめ上げられている。ルーバータイプのボンネットはRE雨宮タイプで、フロントバンパーはTWRタイプをベースにフラットタイプのリップをワンオフで追加したもの。サイドステップはヒロのフェアレディZ用、マッドガードも同じくヒロ製のスカイラインジャパン用を流用。リヤ周りもアイローネゲートやFC3S用ウイングなどで個性を演出する。
「このSA22Cが初めてのロータリーです。元々セブンはあまり好きじゃなかったのですが、乗ってみると音が良いんです。乗っている人が少ないのも気に入っている点です」と“高堂レーシング”さん。これからもイベント等で唯一無二の存在感を示していってください!
PHOTO&REPORT:川崎英俊