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世界レベルの戦闘力を求めた究極系チューンドロータリー
ビッグタービンを2連装! MAXパワー重視の意欲作
ここで紹介するのは、ドラッグチューニングのスペシャリスト“STローディー”が製作したイケイケ仕様のFD3Sだ。
心臓部はオギジュアリーポート仕様の13B-REWで、エキセントリックシャフトにはSQ加工を施し、アペックスシールも海外製のスペシャル品を使用。そこにオリジナルEXマニを介して、ギャレットGTX3582Rタービンをツインで装着している。
GTX3582Rタービンは1機で700ps以上の風量を誇るビッグシングルだ。それを2機セットして究極のパワーを狙うわけだが、当然エンジンのインナーパーツがパワーに耐えられるわけがない。一見、無謀とも取れる選択だが、このセットアップは耐久性度外視の完全な一発狙いと割り切ったスペックだったりする。
というのも、諸外国(とくにプエルトリコやオーストラリア)のロータリー勢は環境の整ったコースとはいえ6秒台の攻防を続けている。そうした外国勢と真っ向勝負することをコンセプトに、ロータリーチューニングの限界に挑んだというわけだ。
サージタンクは、100φのビッグシングルスロットルに対応する大容量のスペシャル品をワンオフメイド。極太のインテークパイプを含め、エンジンルームで強烈なインパクトを放つ。
コクピットはドラッグ仕様らしいスパルタンなメイキングだ。オートメーターのシフトランプ付き大型タコメーターを軸に必要最小限の計器で構成。内装類はもちろん全て撤去されている。ミッションはHKSの5速シーケンシャルドグだ。
重要なリヤタイヤは、フージャーのクイックタイムPRO DOT。ドラッグスリックに極めて近い構造ながらDOT(ストリート規格)をパスしたモデルだ。サイズは26-11.5-15(外径-タイヤ幅-リム径・全てインチ)をチョイスしている。
エアロパーツはフジタエンジニアリングのフロントバンパーを装備する程度。リヤの大型ドラッグウイングはワンオフ品だ。
ちなみに、シェイクダウンではサージタンクに亀裂が入りつつもセントラルサーキットで10秒5を記録。1万rpmオーバー、ブースト圧1.7キロでのアタックだったが、後にエンジンを開けてみるとローターがヘコんでしまっていたとか。世界を目指す究極系チューンドロータリー、さらなる進化に期待したい。
●STローディー 岡山県岡山市東区政津810-5 TEL:090-8991-0195
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STローディー
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