「往年のタミヤ電動RCのリアル版が乱舞!」そこは空冷FLAT4エンジンだらけだった!?【ボンネビルSPLレポート前編】

ワーゲンオフローダー型からバギーチャンプ型まで!

実はオフィシャルの足グルマ!

実際は実車があって電動RCカーが誕生したのだが、感覚的にはその逆で「うおっ、タミヤのワーゲンオフローダーそのまんま!」と、えらく感動した1台。サフェーサー仕上げ風のボディカラー、フロントフード両端に構えたシビエのフォグランプ、ルーフキャリアなどが良い味を出しまくりだ。

4本のEXマニが集合した後、マフラーが下方向に取り回されているためリヤビューは大人し目。「やっぱりマフラーは上に向かって突き出していてほしい!」というのが、勝手な感想だったりする。

サイドストライプが70年代風?

ヘッドライト位置はノーマルのまま、フェンダー加工したタイプ。サスストロークが伸びているようで、フロントのフェンダーアーチも上方向に拡大されている。これまたフォグランプにフールキャリアを装備していて、オフロードマシン感を高めている。色褪せたイエローのボディと黒&赤のサイドストライプが、実にアメリカンだ。

リヤ周りはフェンダーとエンジンフードの下半分をカット。無理やり装着した感じのサイレンサーが微笑ましい。

ビートル=かぶと虫というよりフロッグ=カエルっぽい・・・

フロントフェンダーを撤去し、ヘッドライトをボディに直接ステー固定したワイドル仕様。よく見ると、その下にクラクション、ナンバーの両脇にはしっかりとウインカーも取り付けられていたりする。ただ、ホイールもタイヤもノーマル風のため、オフロードマシンというよりカスタムカーという方がシックリくるかもしれない。

エンドマフラーは上に突き出しているが、なぜかエンド部には蓋が設けられている!? 巻き上げた塩の混入を防ぐためなのか、それともイタズラ防止か? その真意は不明…。

フロントマスク同様、リヤビューもかなり個性的。汎用だか他車種用のテールランプを移植し、リヤフェンダーを大胆にカットしている。

何気にワイドフェンダー仕様?

ヘッドライトを寄り目にせず、ノーマルの雰囲気を強く残した1台。というより、この地ではタミヤのワーゲンオフローダー的なスタイルの方が少数派ということだ。感覚的だが、フェンダーは前後ともワイド化されているような気がする。

横長サイレンサーに細いテールエンドは、恐らくノーマルマフラー。気になるのは内側に向いているテールランプで、左右逆に装着しているのだろうか?

機能を追求した究極のカタチ

ルックスは完全にバギーチャンプ! 実は肝心のエンジンを撮り忘れていたりするのだが、空冷フラット4が搭載されていると信じたい。サスペンションはフロントがダンパー+トーションスプリング、リヤがダブルダンパー+ツインコイルスプリングという仕様。改めて見ると、タミヤの“ワイルドワン”に似てなくもない…かもしれない。

小径タイヤがコミカル!

サスアームの細さから想像するにかなり軽く仕上がってるようで、イメージとしてはバギーチャンプというより“グラスホッパー”だ。サス形式はフロント・ダブルウィッシュボーン、リヤ・スイングアームで、ダンパーはアメリカのオフロード用専門メーカーとなるキング製だった。

アンテナで電動RCカー度がアップ

この手のバギーカーはスペースフレームが定番だが、パネルが設けられるのはフロア&サイドのみ…という超シンプルなメイキング。バギーチャンプというより、京商“ギャロップ”やヒロボー“ゼルダ”に近い形状だ。いや、青いパイプフレームなのでチェーン駆動4WD+4WSという当時の最先端メカを搭載した無限精機の“ブルドッグ”が一番近いかもしれない。

エンジンは空冷フラット4…ではなく、V型だった。トランスミッションも後方に確認できる。

自然ウェザリングが凄すぎる!

ビートルから派生したワンボックスモデルのタイプII、俗にいう“ワーゲンバス”。愛嬌あるフロントマスクを持つクラシカルなスタイルやスペース効率に優れたパッケージングなど、日本でも根強いファンが多い。ボディは塗装が色褪せるどころか、錆によって侵食されまくり。ただ、タイプIIだと、それさえもビンテージ感を高める演出のひとつに思えてしまうから不思議だ。

PHOTO&TEXT:廣嶋健太郎(Kentaro HIROSHIMA)/ボンネビルスピードウィーク2010より

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