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現存台数は数十台といわれる超激レアモデルをチューニング!
380psのSR20DETと6速MTの組み合わで走りを磨く
デートカーとして一斉を風靡したS13シルビア。累計生産台数は29万台にも及ぶが、その中でわずか600台しか生産されなかった激レアモデルが、オープントップの“シルビアコンバーチブル”だ。
そんなスペシャルモデルをベースに、これまで8台ものシルビアを所有してきた無類のシルビアマニアというオーナー(東名パワードの社員)が作り上げたのが、今回の主役だ。
そもそも、このクルマは手に入れた段階で程度が良かったわけではない。それどころか、チューニングなどと言ってられないレベルでボロボロ。そのため、知り合いのショップでフルレストアを敢行しつつ、機関系の作業はオーナー自らが仕事終わりの時間を使って友人の営むガレージで行なったという。各部のディティールを見ていこう。
まずエンジンは、以前から所有していたというS15シルビアのSR20DETをスワップ。東名パワードのIN&EX256度ポンカムタイプR、カムギア、1.5mmメタルヘッドガスケット、ロッカーアームストッパーなどヘッドチューンを中心に一通り手の入った仕様だ。
不等長タイプの東名EXPREME(EXマニ)を介してセットされるタービンはアクチュエーター式のARMS M7960。R35エアフロ+東名ECUによる綿密な制御によって380psを発揮する。
排気系も東名EXPREME Tiストレートに同80φチタンマフラーを組み合わせる。限りなくストレートに近いレイアウトで、パワーとレスポンス両方の大幅な向上を実現している。
シルビアコンバーチブルはオートマ仕様のみのため、ミッションはエンジン換装に合わせてS15用の6速MTに載せ換えた。意外にも加工せずにそのまま載せるだけで、シフトレバー位置もバッチリ合ったという。
サスペンションはGPスポーツ製のGマスターを装備。スプリングはフロントが9kg/mm、リヤが6kg/mmの設定。ブレーキは前後ともにBNR32純正キャリパーを流用している。
ホイールは往年のボルクレーシングチャレンジャー。デッドストックかと思うほどの美しさだが、オーナーがDIYでパテ埋め&再塗装を行なったもの。サイズは前後ともに18インチで、フロントは8.0J+32、リヤが9.0J+40という組合わせだ。
エアロパーツはT&Eヴェルテックスを軸に、前後のワイドフェンダーはD-MAX製を組み合わせる。なるべくシンプルなエクステリアで統一したいということで、ウイングやカナード等の空力パーツは装備されていない。
「手に入れてから完成までに費やした期間は2年以上。でも、アップデートしたい箇所はまだあるんです。今後もコツコツ進めていきます」とはオーナー。シルビアマニアの相棒は、まだまだ遊べる余地のある最高のオモチャというわけだ。
●取材協力:東名パワード TEL:042-795-8411
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