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チャネリング&エアサスで異次元のローフォルムを演出!
目立ち度満点のメイキングを凝縮したS15シルビア
元々はドリフトに憧れてS15を購入したそうだが、改造を進めていくうちに路線変更。そしていつしか「ドリ車みたいだねって言われるのが一番嫌いです」と公言する『魅せ派』に寝返った(?)オーナーの愛機が今回の主役だ。何より目を奪われるのは、110度の角度でそそり立つシザーズドアだろう。
垂直を超えるほど跳ね上がるフルオープン時のインパクトは強烈。ガルウイング自体は市販の汎用キットを使っているが、ヒンジ加工はもちろんダンパーを信頼性の高い国産品に交換するなどかなり手を加えたそうだ。
また、ヒンジの稼働スペースを確保するため、フロントフェンダーはFC3S用をベースに150mmワイドでワンオフ製作。さらにボディ側にも逃げ加工を行っている。
リヤ周りもチルトトランク化でアピール。これはホームセンターで購入した蝶番などを使って、オーナーが自作したものだという。
驚異的な低車高も見どころの一つだ。この車高を実現するために、リヤはフロア部分とボディを一旦切り離して、ボディ自体を下方向にずらしてフロアと再接合するカスタム方法“チャネリング”を敢行しているのだ。なお、リヤフェンダーは90mmワイド仕様となる。
フロントバンパーはスーパーメイドのインスタントジェントルマンをベースに、ノーズの高さを30mm下げる延長加工を実行。言われても気付かないほど違和感の無い仕上がりだ。
サスペンションは4輪エアサス仕様で、トランクスペースには、LEDブラックホールなどと共に、エアサス用のコンプレッサーやエアタンクを搭載。当然ながら魅せることを意識してカスタムされている。
リヤのナンバープレートを持ち上げると、エアサスのソレノイドバルブがチラリと見える。車高調整用のエアバッグから近い位置にバルブを配置することで、エアの開放スピードが速くなり素早い車高ダウンが可能になるという。
車内にはなぜかプレイステーションのコントローラーが。車内でゲームができるワイスピオマージュの装備ではなく、れっきとしたエアサスコントローラーだ。
ホイールはUSブランドMKWの『MK-F34マイアミ』で、前後とも20インチをインストール。4本それぞれのリムにエアブラシで異なるデザインの女神と花札が描かれており、四季を表現しているという。
エクステリアは、純正のボディラインを活かしつつシルバーリーフ&ピンストライプで強調。アメリカ西海岸で流行った、波のような模様のウェーブペイントも施されている。
トレンドを敏感に感じ取り、最新のスタイルを探求していくオーナー。きっとこれからも、このS15シルビアを個性的に熟成させていくのだろう。(OPTION2誌より抜粋)