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1.6L化にハイカムで武装した痛快ライトウェイトマシン!
59万8000円&限定10機の最強コンプリートエンジンを搭載
K13マーチのトップグレードであるマーチニスモSを、トータルでよりスポーティに仕上げてきたのが老舗“マインズ”。その要となるのは、1.6L化されたHR15DEベースのコンプリートエンジン(59万8000円/限定10機)だ。
ノートニスモSに搭載されるHR16DEのパーツを流用し、ストロークを78.4mmから83.6mmへと変更して1.6L化。ヘッドはHR15DEのままで圧縮比は11.2だ。純正加工ハイカムと、カムのベースサークルが変わったことに対応するオリジナルのバルブを製作し、これらのパーツを精密オーバーホール時に組み込んでいる。パワーは公称140ps以上とのこと。
吸排気も徹底的に手が入り、吸気系には純正加工の2mmオーバーサイズスロットルおよびチタンインテークパイプを、排気系にはスポーツキャタライザーをそれぞれ装着。
もちろんこのエンジンに合わせてECUの燃調や点火時期も最適化。こうしたチューニングにより、ノーマルのHR15DEとは比べものにならないビッグトルクと、レブリミットまでストレスなく一気に吹け上がるパワー特性を手にしているのだ。
車高調は、マインズのESTAサスペンションキットでセットアップ。ストリートでの乗り心地を損なわずにスポーティな走りを求めた逸品で、アクセルの入れ加減でクルマの向きを変えられるほど扱いやすい特性に仕上げられている。
ホイールはレイズのホムラA5S(7.0J×17)で、タイヤにはポテンザRE-71R(215/40-17)をセット。ブレーキチューンも抜かりなく、フロントには4ポットキャリパー&294mmローターを投入し、リヤもE12ノートのキャリパー&ローターを流用して強化済みだ。
ストリート仕様ということで、インテリアはノーマルをキープ。快適装備も全て残しており、とてもハイカム&ハイコンプのコンプリートエンジンが搭載させているとは思えないナチュラルさだ。
このチューンドを試乗した木下みつひろ選手は「僕もマーチニスモSに乗っているからよく分かるんだけど、とにかくこのクルマは低速トルクが太い。シフトアップするたびにクルマがグンっと前に出る感じで、全く別物のエンジンに仕上がっています。足回りも絶妙で、コンパクトカーならではの舵角の少なさと、リヤのオーバーステアを感じながら走れるハイレベルなセッティング。乗り方次第でオーバーにもできるし、ニュートラルにも出来るから運転が楽しい! 」と高評価。
スポーティな部分を一段高い設定にしながら、トータルで走りの質をアップさせていく。実にマインズらしく贅沢に仕上げられた最強ホットハッチだ。
TEXT:廣嶋健太郎(Kentaro HIROSHIMA)
●取材協力:マインズ TEL:046-857-3313
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