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レスポンス徹底重視のJZS147アリスト改
2JZ改ニスモタービン仕様でストリートで使いやすい500馬力を創出
「ワンオフ製作こそチューニングの醍醐味」というポリシーで、数多くのチューニングを提供してきた埼玉県の“ブラックライン”。そんな同社が手掛けたJZS147型アリストが今回の主役。オーナーの希望もあり、かなり個性的なチューニング内容となっているのが特徴だ。
心臓部の2JZ-GTEは本体ノーマルのまま、ワンオフのEXマニを介してGT-R用のニスモタービンをツインでインストール。HKSのハイカム(IN&EX264度)やオリジナルのインテークなども投入し、ブースト圧1.5キロ時に約500psを発生させている。
この特殊なターボセレクトは、オーナーの「扱いやすいツインターボ」という要求を具現化したもの。2.6L用で設計された小径モデルを3.0Lと組み合わせることで、低速域からレスポンス良くブーストが立ち上がるハイレスポンス仕様を狙ったのだ。
セットアップに関しては、背圧が高めなのでツインターボの吸気及び排気の干渉による効率低下を防ぐため、ツインエントリーのインタークーラーを製作したり、エキゾーストをタービンからパラレルで引き回すなど、製作にはかなりの手間がかけられている。
マネージメントはF-CON Vプロが担当。エキゾースト容量が小さい高排圧タービンの制御はかなり苦労したそうだ。
ハイチューンドは高回転域での失火が命取りになる。そのため、ブラックラインでは16Vまで昇圧する点火システムを開発。RB系のイグニッションコイルと日産イグナイターを6個ずつ使い、これを昇圧機で16Vまでアップさせるのだ。「点火系が劣化している個体も増えてきているから、どんなクルマにもお勧めだよ」とはブラックライン鈴木代表。
足回りはテインの車高調(F10kg/mm R8kg/mm)でセッティング。ブレーキは重量級のボディでハイスピードクルージングを安心して楽しめるよう、フロントにトラスト製のアルコンを、リヤにJZA80純正をそれぞれ導入して強化済みだ。
オーディオ用の電圧計なども含め、多くの追加メーターが設置されたインテリア。トランクルームには、カスタムーディオを組むなど快適なストリートマシンに仕上げられている。ミッションは強化AT仕様だ。
外観は至ってノーマル風だが、只者ではないオーラを隠しきれていないその佇まいは、まさにリアルチューンドのそれだ。
●問い合わせ:ブラックライン 埼玉県川越市下広谷690-1 TEL:049-239-6667
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ブラックライン
http://www.blackline-racing.com