「FD3Sの速さを引き出す老舗のメソッド」綿密なセットアップで500馬力を活かし切る!

好レスポンスな500馬力仕様でサーキットを駆ける

綿密なサスセッティングが速さを生み出すキーワードか1?

サーキット専用機でありながら、“車検に通る状態での作り込み”という大前提のもとチューニングが進められる“オートクラフト”のワークスカー。

「ユーザーさんのクルマでも同じ仕様を作れるように、ワンオフのスペシャルパーツは一切使ってません。ただ、ここまでハードにやる人は、なかなかいませんけどね」と代表の白髭さんは言う。

サーキットでのタイムアタックを行うと同時にオリジナルパーツの開発車両でもあるFD3Sは、まずリニアなハンドリングを生み出し、剛性パーツなどの効果が分かりやすいように、スポット溶接増しと14点式ロールケージによってボディをきっちり製作。

そこに搭載されるエンジンは、サイドポート拡大+T78-29Dタービン仕様だ。以前はレスポンス重視でTD07-25Gタービンをセットしていたそうだが、岡山国際や鈴鹿では絶対的なパワー不足を痛感。そこで、ピークパワーとレスポンスを高いレベルで両立させるためにT78-29Dへとチェンジした。2種類あるEXハウジングは、両方をテストした上で17cm2としている。

また、パワーFCを駆使したECUセッティングにも注目。最も重視したのは、小刻みなアクセルオン/オフを繰り返した時や、パーシャル域からアクセルオンした時のブースト圧の立ち上がり。そこには、タービン交換仕様でもレスポンスを求められるようになった背景があり、デモカーで蓄積されたデータがユーザー車にフィードバックされているわけだ。

この仕様で、最大ブースト圧1.25キロ時に510psを発揮。インターセプトポイントは4600rpmで、8200〜8300rpmまで有効パワーバンドとして使うことができる。レブリミットは8800rpmだ。

エンジンマウントにはオートクラフトオリジナルの強化タイプを投入。MCナイロンを素材としているため、リジッドマウントのような不快な振動がなく、走りにダイレクト感を与える。エンジン搭載位置を5mmまたは10mm下げる効果も持つ。価格は2万7500円。

ブレーキマスターの上に確認できるタンクは、マスターバックに貯める負圧の容量を増やすオリジナルのマスタバックサポートタンクだ。容量は200ccと小さいが、サーキット走行などで起こりがちな、負圧不足でブレーキペダルが重くなる症状を抑えてくれる。

一方、足回りはアラゴスタ・タイプSSの別タンク式モデルを装着。ユーザー車の場合、まずコーナーウエイトバランスを測定し、走るステージや好みを踏まえてバネレートを決定。それに合わせたオリジナル減衰力の指示とともにパーツを発注する。

ブレーキもフロント6ポット、リヤ4ポットのAPレーシング製キャリパーとRdd製ローター(フロント340mm リヤ330mm)で強化済みだ。

白髭代表いわく「走るステージや乗り手の好みという以前に、FD3Sはグレードによって車重が50kgくらい簡単に変わる。さらに、軽量化してるとかしてないとか、装着パーツなどの違いもありますから、実際その差はもっと大きい。足回りをキッチリ仕上げるために、そのあたりは無視できませんよね」とのこと。もちろん、車重1120kgというデモカーの足回りも、同じ手順を経てセットアップされている。

サーキット専用機でも、ユーザー目線を失わないメイキング。オートクラフトのデモカーはそんな1台だ。

●取材協力:オートクラフト京都 京都府京田辺市大住大峯1-7 TEL:0774-64-6466

記事が選択されていません

【関連リンク】
オートクラフト京都
http://www.auto-craft.net

キーワードで検索する

著者プロフィール

weboption 近影

weboption