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ゲンバラGT500ベースのスーパーポルシェ!
オリジナルのワイドボディキットまで開発
事前のインフォメーションが何もなく、このマシンを初見したら、それこそポルシェが手掛けた新開発のスポーツモデルと見間違えてしまうはず……。それほどまでに、パッケージデザインは繊細にして壮麗だ。
構想から完成までに費やした月日は約半年。ひょんなことから大破したゲンバラGT500を手にした“トップシークレット”代表のスモーキー永田は、スーパーチューンドポルシェの開発を計画。ボディからエンジンまで手を入れ、世界に唯一のポルシェの創出を目指したのだ。
ちなみに、ゲンバラGT500とは、99年式のポルシェ996カレラ2をベースに本国のトップチューナー“ゲンバラ”がターボチューニングを施したコンプリートモデルだ。正式名称は“GEMBALLA BITURBO GT500”。最高出力は名称通り500psを発揮するというモンスターなのだが、プライスも2000万円オーバーと、これまたハンパではない。
そんなレアなスーパースポーツに臆することなく手を入れ、トップシークレット流に染め上げたのがこの作品というわけだ。
流麗な形状を持つオリジナルのヘッドライトは、ハウジング、ヘッドライトマウント、ボディ、アクリルカバーの4ピース構造を採用。雨水の進入をシャットアウトするための策も講じている。
60mmほどロングノーズ化された攻撃的なフロントバンパーと10mm近く下げられたフェンダーの効果により、生まれ変わったその顔つきはどことなく911フラットノーズを思い起こさせてくれる仕上がりだ。フェンダーのワイド幅はフロント片側40mm、リヤ片側60mmとなる。
そこから回り込んでリヤに目をやると、フェンダー後部およびバンパーにはエンジン熱を強制排出するための大型アウトレットダクトが確認できる。通常、この手の機能優先箇所は“無骨”になりがちだが、開口部を含めたディティールの美しいフィニッシュラインがそういった雰囲気を完全払拭している点は見逃せない。
「落ち着いててカッコ良いでしょ。ポルシェのオーナー層を考慮しながら、拘って細部の処理をしたんだよ」とは、ニコニコ顔のスモーキー永田。
そんなスモーキー永田の拘りは、パワーユニットにまで及ぶ。自社のシャシダイでパワーチェックを敢行したところ、実測はカタログ値に届かず460ps(ブースト0.6キロ)しか出ていなかった。そのため、F-CON Vプロ+EVCを使用した独自のブーストアップメニューを敢行し、ブースト0.9キロ時に560psと、100psものエクストラパワーを手に入れた。マフラーはテールのみチタンを採用したオリジナルだ。
また、ゲンバラGT500には元々4点式ロールバーが装備されているのだが、スモーキーに言わせると「取り付け方法などかなりいい加減」とのことからあっさり撤去。代わりにワンオフの6点式ロールケージをダッシュ貫通で装着した。
センターコンソール部にはEVCとデフィ・リンクディスプレイが綺麗にインストールされている。
完成後はストリートで熟成を進め、最終的にGT2530ツインターボのハイレスポンスな600ps仕様まで進化。ゲンバラを超えたゲンバラGTとして、世界のチューニングファン達の間で話題をさらったのだ。
●取材協力:トップシークレット 千葉県千葉市花見川区三角町759-1 TEL:043-216-8808
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