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シャコタンドリを極めるためにサイクルフェンダー化まで敢行!
ステージアRS FOURでここまでやるか!
ワゴン好きが高じて22歳の時にステージア(WGNC34)を購入したオーナーだったが、当初はドレスアップ系の置きマシンを目指していたため、選んだのは4駆グレードだった。
しばらくして友達の影響でドリフトに目覚め、その時はじめてグレード選びを後悔したことは言うまでもない。とはいえ、すぐにフロントドラシャを抜いてFR化を敢行したのだが…。
ドリフト&ドレスアップを両立させるためのモディファイは、全て自分の手で行なっている点もこの車両の大きな特徴だ。型にとらわれず、やりたい事を詰め込んだ“オモチャ”なのである。細部をチェックしていこう。
ドシャコタンを目指した結果、リヤはアーチ部を13cm切り上げた上でインナーフェンダーを1mm厚のボンネ鋼板で新設。ハンマリングしながらサイクル形状にしていった。80mmのワイドフェンダーと合わせて、10J-5の深リム&265幅のタイヤを余裕で飲み込む。
シャコタン対策も徹底。このステージアは元々ハイキャス付きだったため、ハイキャスなしのC35ローレル用サスメンバーを移植。ついでに25mm近い上げ加工&補強を行なっている。
マフラーはメイン76.3φから50φ×2のデュアルテールへと繋がるレイアウト。廃材を使って自作したそうだが、通勤にも使っているせいかインナーサイレンサー無しでも非常に静かだった。
足回りは、フロントの車高調がファイナルコネクションで、スプリングを326パワーのチャラバネ(24kg/mm)に変更。アッパーアームはクスコで、サードリンクは502ワークスのショートタイプ。ナックルはプレジャーの製品で、合わせてユラモードの50mm延長ロアアームを導入する。
一方のリヤは、アッパーとトーコンロッドが326パワー製で、トラクションロッドはヤフオク製。ちなみに日産のリヤマルチリンクは車高を極端に下げていくと、ホイールベースが短くなる方向に大きくズレていく。そのため、このステージアはトラクションロッドを30mm伸ばして、強制的にホイールベースを純正値近くまで戻している。
バッテリーやヒューズボックスは室内の助手席側に移設。フロアには男らしく鉄パイプを溶接して補強しているが、効果を聞くと「効いてる気がします…」とのこと。
そして外装。ある意味、ココがキャラクターポイントでもあるのだが「本当はプレジ顔を目指していた…というか、妄想していたんです。そんな時に偶然Y33セドリックグランツーリスモの廃車が出てきて、あーこりゃ移植するしかない!ってなりました」とオーナー。
顔面移植自体はそれほど難しくなかったそうだが、オーナーは完成度を高めるためにセドリック用とステージア用のレインフォースを合体して違和感のないフィッティングを実現している。ちなみに、エンジンは純正タービンのブーストアップ仕様だ。
フェンダー部は、セドリックベースでAピラーとの合わせ部分だけ鉄板溶接。なお、フェンダーのサビはヘラフラ系で言うところの“ラスティング”というドレスアップ?手法のひとつで、オーナーの狙いでもある。
「色々な意味で実験車両です。エンジン系が適当なのでキッチリ作りたいですね。それとリヤサスもプッシュロッドにするつもりです!」。そう楽しそうに語るオーナーだが、ここまで作り込んだその情熱には、ただ感服するばかりだ。