「RE雨宮を愛するタイ人の情熱」雨さん公認の“ハリケーン20B”レプリカ仕様が凄すぎる!!

RE雨宮の伝説的デモカーをオマージュ

タイのレースで圧倒的な速さを見せつける!

RE雨宮がスーパーGT選手権からの撤退と同時に、原点回帰のストリート系タイムアタック仕様として製作したスーパーチューンド、それがオーバー600psの強心臓を有する3ローターターボ仕様のFD3S『ハリケーン20B』だ。

ハリケーン20Bが発表されたのは、2011年の東京オートサロン。その後、東日本大震災の影響もあり車両開発は白紙に…。そんなところに、海外(WTAC)からのオファーがかかり大きく変更された計画が再始動。オーストラリアで開催されているチューニングカーの世界最速決定戦“ワールド・タイムアタック・チャレンジ”をターゲットに、本格的なスーパーラップ仕様として進化を遂げたのだ。

WTAC2012の本番では、路面コンディションやマシントラブルに悩まされつつも、4WDが幅を利かせるプロクラスで6位に入賞する走りを披露。RE雨宮の名を、改めて世界に轟かしたのである。

そんな伝説的FD3Sに惚れ込んだタイのカーガイ、クンピー・タムタラナ(ニックネーム:パン)氏が今回の主役。生粋のRE雨宮マニアである彼は、何とハリケーン20Bのレプリカを製作してしまったのだ。細部をチェックしていく。

まずエンジンは、RE雨宮のタイ正規代理店を務める“P&Cガレージ”が開発を担当。ストリートからサーキットまでストレスなく使えるスペックを求めて、13B-REWベースでチューニングを進め、現在はサイドポート拡大+TD07-25Gタービンの組み合わせとなっている。最高出力は、出場しているレースのレギュレーションに合わせて400ps(最大ブースト0.9キロ)に抑えている。

エクステリアは、WTACを戦ったハリケーン20Bそのもの。RE雨宮のスーパーGTボディキットでフル武装し、アートファクトリーグラフィックスによるラッピングも完全再現。もちろん、これらはRE雨宮公認だ。

ボディワークも抜かりなし。徹底した軽量化により車重を抑え込みつつ、バーやパネルによる補強でパワーをロスなく受け止めるシャーシを構築。P&Cガレージによるカスタムロールケージは、フル溶接&ガゼット留め仕様となる。

室内も無駄を省いたシンプルなレーシングメイク。メーターはデフィのスーパースポーツクラスターで集中管理する。シートはブリッドのマキシスIII。ミッションはスーパーGがヒューランド製6速シーケンシャルだったのに対し、このマシンはPPGの6速シーケンシャルとなる。エンジンスペックとの相性を考えての選択だ。

足回りはHKSハイパーマックMAX IVベースのオリジナル車高長でセットアップ。ホイールはボルクレーシングTE37SL(F10J R11J)で、タイヤにはアドバンネオバAD08Rを組み合わせる。

このチューンドの速さは本物で、チャーン・インターナショナル・サーキットのレースシリーズでは最速タイムを記録。ハリケーン20Bのエクステリアに相応しいパフォーマンスを見せつけているのだ。

ちなみに、今回はパン氏のガレージで撮影を行なったが、そのスケールは完全に規格外だったことを付け加えておく。広大な敷地にそびえ立つお洒落な鉄筋3階建てのショーガレージ内には、取材車両の他、6型の超極上FD3Sやマクラーレン765LT、FD2型シビックタイプRが整列。リフトは天井打ち抜きで、2Fの仕事部屋からいつでも愛車を眺められるような環境になっている。

さらに、居住スペースにも本格的なレーシングシミュレーターや数え切れないほどのスケールモデル、日本ですら手に入りにくいレアなチューニングパーツなどが所狭しと並ぶ。もはや“走り屋パラダイス”である。

「タイにはロータリーファンが沢山います。僕もその一人ですが、RE雨宮は最もリスペクトしているチューナーです。作るクルマの全てが、速くてカッコ良いですからね!」とパン氏。

タイにおける自動車チューニングは、まだまだ“金持ちの道楽”的な部分があって日本のように広く一般的になっているわけではないが、“走り屋魂”は万国共通。パン氏はこのハリケーンレプリカを駆り、サーキットはもちろんハイウェイに夜な夜な繰り出して、走りを楽しんでいるそうだ。

●取材協力:RE雨宮 千葉県富里市七栄439-10 TEL:0476-90-0007

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