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老舗の拘りが詰まったブーストアップ仕様!
オリジナルのECUと厳選パーツで”長く乗り続けたい”R35を体現
第二世代GT-Rを数多く手がける九州地区の名門“リバーテック”が、約5年を費やして仕上げたR35GT-R(2012年モデル)が今回の主役だ。
コンセプトはストリートをターゲットに「誰が乗っても快適で、飽きることなく長く乗れるR35」を実現するというもの。代表の川崎さんがGT-Rに感じる重さを解消して、気負わず軽快に扱えるリアルチューンドを目指しているのだ。
エンジンは耐久性や扱いやすさまで考慮して仕上げたブーストアップ仕様だ。タービンはアクチュエーターをHKSの強化タイプに変更し、オリジナルECUでブースト圧のスムーズな立ち上がりとタレを抑制。さらに、HKSサージタンクと純正×12本のツインドライブインジェクターの組み合わせにより、最大ブースト圧1.35キロの設定で630psを獲得。ゼロヨンでは10秒99を記録しているというからハンパではない。
冷却系はインタークーラーをトラスト製に変更した上で、DCTクーラー(ミッションオイルクーラー)も追加。排気系は、トラストのタービンアウトレットにRH9チタンマフラーという組み合わせだ。
ホイールは限定版のBBS RI-A byニスモで、タイヤは純正サイズのミシュランパイロットスポーツカップ2(F255/40R20 R285/35R20)。サスペンションは純正ダンパーに車高調整用カラーを追加。ブレーキはパッドをエンドレスCC-Rgに変更しているのみというライトなスペックだ。
室内も非常にシンプル。変更点は運転席のレカロ製フルバケットシートくらいだ。取材時(RH9走行会@鈴鹿サーキット)は助手席こそ外されていたものの、メーター類の追加もなく、もちろんカーペットや各パネル類もフル装備の状態だった。
このチューンドを試乗した井入宏之選手は「ストリート仕様としてはまさにコンセプト通りの高い完成度。速さというより安心感が凄い。サーキットを走るのであれば、パワーを生かすために細かく減衰力のセッティングができるサスペンションが欲しいところやけど、キャラクター的にはこれがベストなのかもしれないな」とコメント。
ベストタイムは2分23秒714。快適性重視の完全ストリート仕様であることを考えれば十分すぎる速さだが、井入選手のインプレッションを聞くかぎり、このチューンドの魅力はタイムでは測れない部分にあることは言うまでもない。
●取材協力:リバーテック 福岡県郡那珂川市後野2-7-16 TEL:092-954-3040
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