「鉄板ワークスフェンダーが強烈すぎ!」ND型ロードスターで片山サバンナRX-3を完全再現【東京オートサロン2023】

EZO-ISM製キットをND5RCにドッキング!

グラマラスなボディラインも鉄板でリメイク

人気の旧車が手の届かない価格帯になってしまっている昨今。「だったら現行車ベースで作ってしまおう!」という学生らしい自由な発想で製作されたのが、日本自動車大学校製作の『NATS RX-Cabriolet』だ。

ND型ロードスターのボディでRX-3を再現するというプロジェクトだが、単なるオープンモデルを作るわけではなく、往年の“片山サバンナ”をオマージュしているのがポイントだ。

フェイスデザインをRX-3化するにあたっては、EZO-ISMのFRP製RX-3フロントノーズキットを使用。当然、同製品はND型ロードスターには適合しないものだが、フェンダー前部とボンネットを大改造することでフォルムを成立させている。チンスポもEZO-ISM製だ。

ワークススタイルのオーバーフェンダーは、鉄板を丁寧に曲げて作ったワンオフ品。基準位置はホイールの中心だが、巨大すぎてそのままではフェンダーアーチ前部がヘッドライトに干渉することが判明。そこでフェンダーを縮小…ではなく、シルエットを優先してボディ側をストレッチ(延長)するという力技でこの問題を解決したというから恐れ入る。

フロントセクションのストレッチに合わせてボンネット形状もリメイク。メタルワークを駆使した、難易度の高いメイキングが随所に散りばめられているのだ。

テール周りはグランドファミリアのテールライトを軸に構築。フロント同様、リヤセクションも大胆にストレッチされているため、ND5RCの面影はない。エキゾーストマフラーは柿本改ベースのワンオフスペシャルだ。

室内はエクステリアのカラーリングとマッチするように、各部をダークグリーンカラーのレザーで張り替えた。

ホイールは定番のRSワタナベ15インチ(F8.0J R8.5J)。エアフォースのエアサスを組み込んだことにより、今後の公認車検取得と公道走行を見据えながらもワークス車両らしいドシャコタンを実現している。

「片山サバンナのオープン仕様」という発想の面白さが注目を集めていたが、よく観察してみると、細部フィニッシュまで徹底的に拘ってメイキングされたことが分かる。学生ならでは発想力と挑戦魂が生んだ、まさに大作だ。

PHOTO&TEXT:長谷川実路
●取材協力:日本自動車大学校 千葉県成田市桜田296-38(成田キャンパス)/千葉県袖ケ浦市長浦580-258(袖ヶ浦キャンパス) TEL:0476-73-5507

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