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ロータリーの老舗が提案する純正タービン活用術!
常時ツインターボを軸にしたトータルチューン
このFD3Sは、ロータリーチューンの老舗“パンスピード”が手掛けたストリート仕様だ。エンドユーザーの指標となる最新の“令和スペック”を目指し、あえて純正ターボのままチューニングを進めているのが特徴だ。
13B-REW本体は、自社の精密オーバーホールでリフレッシュ。ポート等はノーマルのまま、オリジナルの3分割アペックスシールを組み込んで耐ブースト性を高めているのが特徴だ。もちろんこれはスペシャルではなく、パンスピードが行うユーザー向けオーバーホールに標準で組まれるメニューだ。
純正タービンは、シーケンシャル制御の切り替わりで起こるトルク変動(谷間)を嫌い、常時ツインターボ化。F-CON Vプロによる綿密なエンジンマネージメントを行うことで、全域トルクフルな360ps(ブースト圧0.9キロ時)のブーストアップ仕様を完成させている。
クーリングチューンも万全だ。ロータリーエンジンは吸気温がシビアなので、ブリッツ製3層インタークーラーとDRL製アルミ3層ラジエターをVマウントで配置。オイルクーラーも余裕を持たせる意味で、HPI製19段に変更している。
足回りは、ザックスベースのオリジナル車高調(FR16kg/mm)を軸にセットアップ。アームはトーコン以外は全て純正だが、全ブッシュをオリジナルのウレタンに打ち替えているのがポイント。ピロのようにボディに振動が伝わりにくいため快適性も高く、ゴムブッシュよりもヨレが少ないのであらゆるシチュエーションでしっかりとした接地感が生まれるのだ。機械式LSDは、ATSのカーボン2WAYを奢る。
エクステリアは全てパンスピードのオリジナルで武装。フロント&リヤフェンダーは片側10mmワイドの設定で、前後255/40-17のディレッツァベータ02を余裕で飲み込む。
ブリッドのフルバケや追加メーターは装着しているが、ストリート仕様ということでその他はノーマル然としたインテリア。当然、内装パネルやエアコンも残している。
街中でも不満が出ず、ワインディングでも安心して走れ、サーキットでもタイムが出せるオールラウンド型で仕上げられたパンスピードFD3S。実に老舗らしい安定感のあるチューニングプログラムだ。
●取材協力:パンスピード 埼玉県蓮田市関山2-7-8 TEL:048-764-2040
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