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RE雨宮がCX-3ディーゼルターボを本格チューン
現行の1.8Lをブチ抜ける1.5L専用ECUチューンに大注目!
長年に渡ってロータリーを中心としたマツダ車チューンの最前線を走り続けてきたRE雨宮が、スポーツマシン作りのエッセンスを注入して作り上げたのが“雨宮スーパーCX-3スカイアクティブ-D(DK5型)”だ。
コンセプトは“ストリートのBe a driver”。ベース車のデミオよりも約100kgも重いため、ツアラー的な味付けになっているDK5型CX-3を、ドライバーの意思に忠実に応えてくれるストリートスポーツとしてチューンを施しているそうだ。
そのポイントになるのがサスペンション。ノーマルも長距離をのんびり走るには悪くないのだが、スポーツ走行をするためにはフロントのロールスピードとリヤのばたつきがネック。そこで、純正交換タイプの専用ダウンスプリング(約20%高められたバネレートと、約20mmダウンの設定)を開発。ノーマルスプリングと周波数を合わせることで、より動きやすいストローク特製を実現しているのが特徴となっている。
また、前後のロールスピードとスポーツ走行時のリヤのばたつきを解消させるべく、前後のスタビライザーも強化タイプに変更している。
製造ラインの効率化が原因のメンバーと固定ボルトの隙間を埋めて、ボディ剛性の向上を図るのが“リジカラ”。ステアリングレスポンスや静粛性の向上などに効果を発揮する。価格はフロント用が2万円、リヤが5600円となる。
“雨宮RACING”のロゴが刻まれた4ポットキャリパーは、エンドレスと共同でCX-3用に開発したもの。唐突なタッチを示すノーマルブレーキに対し、ペダル操作に応じたリニアでコントローラブルなタッチとしている。
そして忘れてはならないのが、DK5型に搭載される1.5L低圧縮ディーゼルターボ、S5エンジンのパワーチューニング。
RE雨宮はこのエンジンに対し、長い時間をかけて開発したオリジナルECU“レドム・ミニ”を軸にチューニングを展開。レドムで追求したのは、ストリートでのドライバビリティ。すでに純正タービンは限界付近まで使って(耐久性も含めて)いるので、あえて最大ブースト圧は変更せずにコモンレールの燃料圧力や過渡特性を変更している。
さらに、最大ブーストに達するまでの過給特性をシャープに変更。これにより、実用域でのパワーとレスポンスを見違えるほどにアップすることができたという。複雑の影響しあっている補正マップの相関関係もしっかり配慮されていて、使い勝手に悪影響が出ることもないというのも自慢のポイントだ。
「スカイアクティブDで、ユーザーが最も気になると言われているアクセルに対するツキというか出足の悪さですが、その原因はECUのプログラムにあったんです。様々な理由があるとは思いますが、アクセルを開けても反応しない時間が設けてあるんですよね。そこをウチのレドム・ミニでは解消しているのもポイントですね」とは、オリジナルECUの開発を担当している堀さん。
また、排ガス中の有害微粒子除去のDPFへの対応も、ECUリセッティングでは重要な要素だという。「DPFの再生処理中は高速走行でリミッターがかかったりもしますから、再生サイクルがノーマル同様になるようにしています。中には極端に再生サイクルが短くなったり、再生中に振動を発生するチューニングECUもあるようですから、選択時には注意が必要かもしれませんね」とのこと。
RE雨宮のテストでは、ノーマルが105psに対して出力&トルク重視で145ps〜155ps、トルク&耐久性重視で135ps〜145psを実現している。
なお、オリジナルECUリセッティングの恩恵をフルに得るには、補機類の効率アップも不可欠。なかでもRE雨宮がとくに勧めているのは、タービンサクションパイプと大容量インタークーラー、そしてマフラーだというので覚えておくと良いだろう。
●取材協力:RE雨宮 千葉県富里市七栄439-10 TEL:0476-90-0007
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