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4G63のチューニング適性を示した仕様違いのランエボ!
本当に同じエンジン?と思うほど、2台の性格はまるで違う
青森と横浜に構えた2店舗で、ランエボオーナーのリクエストに応え続けるチューニングショップ“Gフォース”。今回取材したのは、そんなGフォースが手掛けたランエボ9MRとランエボ7の2台だ。
まず手前のランエボ9MRは、ピストン、コンロッド、クランクシャフトからなるGフォースのオリジナルキットで排気量を2.3Lに拡大。ヘッドはポート研磨が行われ、東名ポンカム(IN/EX260度)も組まれるが、何と言っても一番の見どころは、ランエボ9純正タービンをセットしていることだ。スペック的には、最大ブースト圧1.6キロ時に380ps/50kgmを発生する。
この仕様の狙いはズバリ、全回転域におけるパワー&トルクの底上げとレスポンスアップにある。普通に乗っていれば、わずか2500rpmでフルブーストが掛かり、その時点で何とトルクも40kgmに達してしまうのだから凄い。
ちなみに、2000〜3500rpmでは2.0Lのブーストアップ仕様に対してプラス15〜20kgmといったところ。パワーも同様で、回転域を問わず50〜100psのアドバンテージを持っていたりする。早い話、2.3L化とランエボ9純正タービンのコンビが見せるパフォーマンスは凄まじいということだ。
吸気系にはHKSレーシングサクションリローデッドを装着。吸気抵抗を減らすためにカルマン式エアフロを取り払い、Dジェトロ化も図られている。燃料系ではオリジナル大容量ポンプを組み、ハーネス交換でポンプ駆動の電圧を確保。インジェクターはノーマルのままだ。
エンジンマネージメントにはF-CON Vプロを採用。エアフロレス化を実現しているだけでなく、純正ECUではノックリタードが入って点火時期を進められないという問題も解消しているのだ。
足回りはオーリンズ車高調にフロント14kg/mm、リヤ12kg/mmのスウィフトスプリングをセット。また、フロントブレーキにはAP6ポッドキャリパーを装着し、制動力の向上も図られている。
エクステリアは前後フェンダーをワイド化して、バーディークラブP1レーシングに265/35-18サイズのディレッツァ02Gを組み合わせる。オーナードライブで筑波1分2秒、プロドライバーが1分フラットをマークしていることから、そのパフォーマンスの高さも理解できるはずだ。
一方のランエボ7は、とにかくピークパワー狙いでランエボ9MRと対照的なエンジンチューンが施される。その核になるのが東名パワードの2.2Lキットだ。「クランクがフルカウンターの鍛造品で、パワーを出していく時に有利なんだ。というか、このエンジンを作った時、耐久性まで考えると東名のキット以外に選択肢がなかった」とGフォースの田澤代表。
ヘッドはポート研磨やバルブガイド&シートリング打ち替え、チタンリテーナー、東名カム(IN/EX270度)などでチューニング。その他、エンジン回転数に応じて2基のボッシュ燃料ポンプをフルコンで制御し、流量確保のためフューエルラインの引き直しなども行われている。
GフォースオリジナルEXマニを介して装着されたHKSのGT3240タービン。ラジエターはコーヨーのアルミ製に交換されるが「ランエボ7以降はカルソニック製のコアが良くできていて、容量も大きくなってるからノーマルでも問題なし」と田澤代表。
制御はランエボ9MR同様にF-CON Vプロによるエアフロレス仕様とされた他、N15スロットルやカンサイサービスのサージタンク、オール80φパイピングなどで吸気抵抗を徹底的に低減。また、RB26純正エアバルブを使ってアイドルコントロールを行なっている点にも注目だ。
サスペンションはHKSハイパーマックスプロ。バネレートは標準設定されたフロント12kg/mm、リヤ10kg/mmとなる。ブレーキはフロントキャリパー&ローターをエンドレス製に交換して性能アップを図っている。
ホイール&タイヤはアドバンレーシングTC2に265/35-18サイズのネオバというセット。サイドステップとリヤバンパーの下に覗くディフューザーがハイパワーマシンの証だ。
エンジン特性は4000rpmで立ち上がったパワーとトルクが4500rpmから一段と伸びていく。パワーは6800rpm、トルクは5200rpmでピーク値に達するから、結構なドッカンターボだ。最大ブースト圧は1.7キロ設定。エンジン特性がかなり上振りになってしまうが、その代わり520ps/60kgmという圧倒的なスペックを手に入れているのだ。
●取材協力:Gフォース 神奈川県横浜市鶴見区獅子ヶ谷2-39-68 TEL:045-716-8013
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