「ピアッツァを知り尽くしたピアッツァ博士による魔改造マシン!」V12+4ターボ仕様も構想中!?

アイディア満載のプライベーター魂が炸裂

国産・輸入車純正パーツを移植しまくり!

“いすゞ・ピアッツァ”一筋30年余り、これまでに数十台のピアッツァをバラしてドナーにしてきたという川端さんは、ピアッツァ界ではちょっとした有名人。そんな彼が、嫁さんのお買い物グルマと言い切るのが今回の取材車両だ。

ところが、中身を見てみると4ZC1エンジン(2.0L直列4気筒SOHCターボ)は完全なフルチューンスペック。スバルEZ30用の89.2mmピストンと4ZE1用の95mmストローククランクシャフトで2374ccまで排気量を拡大。さらに、タービンはS15用の社外モデルをオーバーヘッドマウントした超変態仕様なのだ。

エンジン出力の向上に伴い、冷却対策として電動ファンに50アンペアの出力があるメルセデス純正(W205)を流用。デモンストレーション用のスペアで実際に風量を体感させてもらったが、一般的な2基掛けよりも強力だった。

さらに、エアコンも各社のパーツを使いながら134aガス式のトリプルコンデンサー仕様を構築。スズキ・キャリィのコンデンサー×2をバンパー下に、メルセデス用(W220)の大型コンデンサーをフロア下にそれぞれ配置しているのだ。これらの配管はパイプベンダーを駆使して自作したというから恐れ入る。

ピアッツァマニアなら違和感を覚えるであろうインパネ。左ハンドル用のコラム周りを移植し、スイッチ類を入れ替えたのだ。スイッチレイアウトが全く異なるため、配線の加工はかなり苦労したそうだ。

ホイールはメルセデス純正で、その理由はキャリパー&ローターの大径化のため。「嫁さんが乗るし、しっかりブレーキが効いてくれないと危ないでしょ?」と川端さんは言うが、F50やポルシェ964、928GTSを経てカイエンのキャリパーに変更済みとはやりすぎな気が…。キャリパーブラケットは自作、ハブはメルセデスからの流用だ。

エクステリアにも拘りが満載だ。ADバンのフロントダクトを移植した上で、前置きインタークーラーにはコア厚があって全高も短いポルシェ944用を使っている。

そして、こちらは記念に保管している今までバラしたピアッツァの純正キー。「キーを残すようにしたのは途中からなので、実際にバラした数はもっと多いですよ」と言いながらこの量である…!

ここまでくると、川端さんはメーカー関係者もしくはショップチューナーかと疑いたくなるが、実際にはクルマとは無縁の会社員だそう。

現在、川端さんはガレージでもう1台のピアッツァを改造中で、BMW750のV12・5.4Lエンジンを4ターボにして搭載するという計画が進行中だったりする。完成した暁には、ぜひ取材させてください!(W-Option JAMBOREEより抜粋)

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