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過給機チューニングの方向性を考える
高い支持率を誇るHKSスーパーチャージャー仕様が面白い!
100万円以下の個体が中古車市場に溢れ、カスタム&チューニングベースとしての人気も高まりつつあるZN6型86/ZC6型BRZ。
そしてこのクルマが持つポテンシャルを存分に引き出しつつ、パフォーマンスを大幅に高めるメニューとされているのがターボ、あるいはスーパーチャージャーという過給機の追加だ。そこで今回は、両者の特性の違いや選択時のポイントなどについて、“HKS九州サービス”の竜円代表に話を聞いた。
「それぞれに持ち味があって、優劣を付けることは困難です。それより自分はクルマに何を求めるのか? あるいは、どういう用途に使うのか? というように、目指す方向性によって選び方は変わってくると思います。ほぼ100%街乗りという方には、スーパーチャージャーがお勧め。大排気量車のように、低回転域から力強いトルクとレスポンスが体感できます。これに対し、サーキット走行会を定期的に楽しまれるような方には、高回転からの伸びがよりシャープなターボが適しているかも知れません」。
HKS製スーパーチャージャーは、これまで幾度かの仕様変更が行われている。現在のGT2シリーズはポン付けでも約250ps、インジェクター交換などフューエルアップグレードキットを追加すれば300ps+αのスペックを余裕でクリア。
元々、エンジンパワーに対してシャシー性能の高さに余裕がある86/BRZとの相性は抜群で、その走りの洗練度は“これが本来ノーマルのあるべき姿だったのでは?”と思ってしまうほど。この他、取り付け時の加工部分の少なさも大きなメリットだ。
ちなみにHKS九州サービスに訪れるユーザーの大半は、そのナチュラルなフィーリングに魅了されてスーパーチャージャー化を選択するそうだ。「足回りやマフラーはノーマルのまま過給機化するお客さんも多いですね」とのこと。
GT2スーパーチャージャー仕様の取材車両は、油温対策のためにバンパーダクト左側にオイルクーラーを追加。スーパーチャージャーキットではオプション扱いとなっているオイルクーラーだが、単なるパワー志向ではなく、耐久性や信頼性という点も重視するHKS九州サービスではキットとの同時装着を推奨している。
もちろん、HKS九州サービスではGT2-RSタービンを用いたターボ仕様の装着実績も豊富。11年前のZN6型86のデビュー当初、同ショップが最初に手掛けた過給機チューンはターボ仕様であり、セットアップに関するノウハウも豊富だ。
こちらは、鍛造ピストンや90mmストロークのクランクシャフトなどが含まれたHKSの2.1リッターキャパシティアップグレードキット。走行距離が多い車両のオーナーが、オーバーホール&リフレッシュの一貫として選択するケースも最近増えてきているそうだ。
過給機からエンジンパーツに至るまで、パーツが豊富にラインナップされている先代86/BRZだけにチューニングの方向性は選び放題。手の届きやすくなった価格と相まって、さらにチューンドベースとしての存在感を増していくことは確実だ。
●取材協力:HKS九州サービス 福岡県北九州市小倉南区蜷田若園3-12-15 TEL:093-931-6910
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HKS九州サービス
http://www.hks-kyusyu.co.jp