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高みを目指すストリートスペックの極み!
ストリートもサーキット走行もこなせる1000馬力仕様
このR35GT-Rは「ナンバー付きのストリート仕様でどこまでタイムを刻めるか」をテーマに、石川県の名門“TMワークス”が製作したチューンド。鈴鹿サーキットで開催されたRH9走行会に持ち込んだ2014年モデルは、エンジンを新たに製作してきたという気合の入りようだ。
エンジンはHKSの4.3LキットにGT900タービンを組み合わせた1007ps&130kgm仕様。オイルキャッチタンク上に見える黒い配管のようなものは、エアコンの冷媒で燃料を冷やすアルファパフォーマンス製のシステム。高出力のR35GT-Rで起こりがちなパーコレーションを防ぐための策だ。
駆動系に関しては、増大したパワーに合わせてGR6ミッションをHKSの強化トランスミッション&クラッチパックへ、LSDをATSのカーボン製へとそれぞれ変更している。
リヤトランクに確認できる物体は、左がドライアイスを使ったフューエルクーラーで右はウォーターインジェクション用のタンクだ。燃料ポンプはインタンクの3機がけとして作動音を抑制。細部までストリート仕様に拘っているのだ。
エアロパーツ類はトップシークレット製で統一。1000psオーバーでサーキットを走るチューンドだけに、車検対応の範囲内で最大限のダウンフォースが獲得できるよう計算されている。
足回りはHKSのハイパーマックスMAX IV SPを軸に構築。ブレーキはフロントが8ポット、リヤが6ポットのD2ジャパン製が投入され、タイヤには305/30ZR20のフージャードットラジアルA7を組み合わせる。
アタッカーを務めた堤優威選手は「1本目で2分9秒台が簡単に出たので、そこから調整してタイムアップを狙いましたが、パイピング抜けが発生してしまいました。感触的には7秒台も狙えたので残念です。”足を固めれば5秒台も”と欲が出るクルマですが、公道とサーキットを両立するならば、この辺りがベストかもしれません」とコメント。まさに、ストリート仕様の頂点ともいうべきバランスの取れた仕様というわけだ。
●取材協力:TMワークス 石川県小松市長崎町1-101 TEL:0761-58-1038
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