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保安基準の範囲内で最大限の空力性能を発揮!
500馬力仕様でも驚異的な安定感
S耐にエアロパーツを供給するなど、レーシングフィールドでノウハウを蓄積してきた“イングス”。GRスープラについても空力と冷却性を両立したN-SPECエアロを開発。保安基準に適合する範囲内で効果的にダウンフォースを産み出すことで、サーキットでの速さを獲得してきた。
カナード一体型のフロントバンパーはダウンフォースの向上はもちろん、ダクト面積を広げることで冷却性能アップを図る。レーダークルーズコントロールなどの純正センサー類の配置を変更せずに、最大限の効果を発揮できるように設計されているのもポイントだ。
リヤには、保安基準に適合するよう1500mm幅で仕上げられたZパワーウイングを装備。レース車を彷彿とさせる3D形状で、GRスープラが要求するトラクション性能を引き出す。角度調整はもちろん、オプションでガーニーフラップの追加も可能。
イングスはエアロパーツメーカーだが、デモカーはエクステリアモディファイに留まらない。RZをベースに本格的なタイムアタック仕様を製作。3.0LエンジンのB58は、フェニックスパワーのECUチューンでブーストアップを敢行し、最大ブースト1.45キロ時に最高出力513.86ps&最大トルク83.52kgmを発生させている。
サスペンションはオーダーメイド式のエンドレスZEALファンクション.comを軸に構築。セッティングはスーパー耐久レースでも豊富な実績を持つ渡海自動車が担当している。
ホイールはボルクレーシングG025の19インチ(FR共に10J+33)、タイヤはポテンザRE-12DタイプAでサイズは285/35だ。ブレーキはエンドレス製でフロントが6ポットキャリパー+370mmローター、リヤは電動キャリパー対応のインチアップキットを使い355mmローターを備える。
このデモカーを鈴鹿サーキットで試乗したNOB谷口は「めちゃくちゃ曲がる! みんなが想像している以上だと思うよ。フロントがスッと入っていって、リヤが向きを曲げるのをうまくアシストしてくれているんだ。リヤステアとでも言うのかな。パワーは限られているけど、とても楽しく走れるクルマに仕上がっていると思うよ」と絶賛。ベストラップは2分14秒150、強烈な速さだ。
ちなみに、今回のアタックに先立って行われた筑波アタックでは58秒865をマーク。コースを問わずに好タイムが刻める懐の深さが、このチューンドの完成度の高さを物語っている。
●取材協力:イングス 奈良県桜井市忍阪289-1 TEL:0744-42-0611
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