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2.2L化+GT3037Sタービンで高耐久な430馬力仕様を創出
トラブルすらもステップアップの好機とするS15シルビア!
このS15シルビアは、「他にはないキャラクターで差別化を図りたい」という強い信念を持ったオーナーの愛機だ。チューニングはフジムラオートが手がけており、月イチペースで走行会に参加しては熱心に走り込んでいる。
エクステリアはC-WESTのGTボディキットで武装しているが、これはサーキットでクラッシュしたのがきっかけ。修理と再塗装のついでに、このボディキットを導入し、同時に外装色もフェラーリ純正のロッソコルサをベースに独自の配合を行ったレッドメタリックへとオールペン。ノーマルのホワイトからイメージを一新したのである。
滑らかなラインが特徴のフロントフェンダーは片側30mmのサイズアップ。シャープな印象のリヤフェンダーは片側40mmのワイドとなる。サーキットでは9.5J+15のボルクレーシングRE30に3mmスペーサーを追加して使用。タイヤは255/40-17のアドバンA050でMコンパウンドを選ぶ。
なお、ボディキットにC-WESTのGTタイプを選んだのは、GT-RフェイスのTE37が映えるシルエットだと感じたからだという。現在は、そのTE37を街乗り用として使い、サーキットではリム深さが印象的な9.5J+15のRE30と履き分けている。
リヤディフューザーはRE雨宮のFD3S用をインストール。その機能を最大限に活かすため、マフラーはセンターパイプ位置で完結させている。そのため、見た目はヤンチャだが実はサイレンサーも搭載しており、排気音量はとても静かだ。
サーキット走行の際に使用されるウイングは、程よく後方へとオフセットされたボルテックスのGTウイングタイプ2。フラップ幅は1700mmだ。
エンジンはHKS2.2L+GT3037Sで構成するSR20DET。バルタイの調整とF-CON Vプロによるセッティングで、ピークパワーよりもトルクの厚みを重視しているのが特徴だ。最高出力は耐久性も考慮した430ps仕様となる。
ボディのワイド化に伴い、トレッドの拡張やセッティング幅の拡大を目的に選んだのがイケヤフォーミュラのピロアーム。HKSの2WAY調整式ピロアッパーマウントも導入し、フロントのキャスター角を含めたアライメントのトータルセッティングを煮詰めている。
足回りはHKSのハイパーマックス(F12kg/mm R9kg/mm)を軸に構築。ブレーキはフロントに6ポット、リヤに4ポットのAPレーシング製キャリパーをセットする。
ショーカーとして成立するほどの美しさを有するS15シルビアだが、あくまでターゲットステージはサーキット。オーナーは岡山国際でのタイムアップを狙って走り込みを続けている。
機能美を突き詰めたS15シルビア、オーナーの熱量と強い拘りを感じることができるリアルチューンドだ。
●取材協力:フジムラオート 京都府京都市南区上鳥羽卯ノ花65 TEL:075-661-9393
フジムラオート
http://www.fujimura-auto.co.jp