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コンディションに左右されない高い安定感
T67タービンで武装した耐久レース仕様のS15シルビア!
この真紅のS15シルビアは、かつて仙台ハイランドで行われていた耐久レース参戦のために製作されたサーキット専用機。マシンメイクを行なったのは岩手県の“イワブチモータース”だ。
心臓部のSR20DETは、1mm厚のメタルヘッドガスケットによるハイコンプ仕様とし、そこにトラスト製T67タービンをセット。470ps/47.0kgmという高出力を絞り出し、パンチのある加速を実現。ハイレスポンスを追求し、インタークーラーは可能な限り後方にオフセットしてパイピングをショート化している。
「あり合わせで作ったクルマです」とは言うものの、サーキット仕様に必須のコレクタータンクはしっかり装備。燃料ポンプはニスモの270L/min。エンジンマネージメントは東名パワードのレイテックで、エアフロレス制御としている。
サスペンションはエンドレスのジールファンクション車高調(F13kg/mm R11kg/mm)にイケヤフォーミュラ製のアッパーアーム、トーアームを組み合わせる。ブレーキはBCNR33純正のブレンボで強化。LSDはニスモの2WAYだ。
ホイールはボルクレーシングTE37SLの17インチ、9.5Jプラス12を通しで履く。タイヤはハンコックのSタイヤ”ヴェンタスTD”をセットする。
室内はアンダーコートまで撤去され、シングルシート化された完全なるサーキット仕様。追加メーターは定番のエアコン吹出口に埋め込み、その他のスイッチ類は自作のセンターパネルにマウントする。
エクステリアはオリジンラボのスタイリッシュラインを軸に構築。GTウイングはサードのカーボン製を導入している。
「ユーザーの手の届く範囲のメニューでタイムを追求する」というコンセプトに沿って、市販パーツの能力をフルに引き出すためのセットアップを積み重ねていくS15シルビア。天候や路面のコンディションに左右されない抜群の安定性こそが、このチューンドの魅力だ。