「FD3Sのシルエットフォーミュラ仕様!?」IMSAカラーが眩しい超絶レーシングシルエットに迫る

IMSAカラーでスピード感を高める!

70mmワイド&100mmロングの圧巻ボディ

ドレスアップシーンにワイド化のトレンドが押し寄せてから久しいが、やはり素材として映えるのは黄金世代のスポーツカーだ。特にFD3Sは、デビュー当時からスタイリングに対する評価が高かった一台。柔らかなラインで表現されたFD3Sのスタイリッシュさは、30年以上が経過した今でも古さを全く感じさせない。

「FD3Sはノーマルデザインの完成度が高いので、車高を落として足元に拘るエアロレスの純ベタスタイルでもカッコ良く仕上がります。ただ、オンリーワンを目指すドレスアップでは、そこにどういったセンスを注入していくかが重要ですよね」とは、マツダ車カスタムのスペシャリストとして名高い“三好自動車”の三好祐也さんだ。

続けて「最近は表現の自由度が高まるワイド化がトレンドですけど、そうしたスタイルもFD3Sは映えますね。今回使用したLBスーパーシルエットは直線的なラインを備えたボディキットですが、ノーマルの曲線美と違和感なく融合したレーシングスタイルに仕上がります」。

ちなみに、オンリーワンの追求=ワンオフの多用というイメージも強いが、三好自動車では安直なエアロ加工は施さずに、カラーリングやアイテムのチョイスでオリジナリティを高めていく。

例えば、ミラーのチョイスひとつにしてもそう。スーパーシルエットに寄せたレーシングミラーを与えればスタイリングが途端に古めかしくなってしまうため、洗練されたUSデザインのGTミラーでワイドボディを引き立てている。

ノーズを大きく伸ばしたLBスーパーシルエットのフロントセクションが、FD3Sにレーシングテイストを注ぎ込む。そのカッコ良さを存分に引き立てるべく、フォグのイエローレンズやマツダロゴをペイントしたインタークーラーをプラス。ストリートで必須となるウインカーも、消灯時に目立たないチューブ式が与えられていた。

大胆にストレッチしたリヤディフューザーと根底から造形を変えていくリヤゲート&ウイングで、ノーマルのイメージを刷新したリヤセクション。ドアサイドから巧みにラインを切り替えてリヤフェンダー&バンパー上部に走らせた2本のラインが、ワイド&ロングなシルエットとスタイルを強調する。

足回りは、現仕様へのリメイク前から使用しているエアレックスのエアサスだ。

これまではノーマルアームでセットアップしていたが、新たにスーパーナウのアライメント調整パーツを投入。ネガティブキャンバーを付け過ぎない、トラックスタンスに映える履きこなしに拘った。

当初はタイヤボリュームで逞しさを放つ17インチや、足元のインパクトが高まる19インチも考えたが、タイヤの選択肢を考えれば18インチがベストと判断。三好自動車に通う他のFD3Sユーザーとの被りにくさから、これまでは定番だからと外してきたワークのマイスターS1を与えている。

レーシングカラーに映えるスピード感を備えるため、インパネからセンターコンソールにかけてはカーボン主体にアレンジ。また、レーシングイメージでドンガラ仕様とするのではなく、エクステリアとリンクするホワイト×ブルーにポルシェをイメージしたシートカスタムを加えるなど、シンプル&クリーンなインテリアカスタムを追求している。

ポテンシャルに優れるFD3Sだからこそ、見た目だけでなくトータルで作り込むべきとの考えから、心臓部はTD06-25Gタービンをマッチングした450ps仕様を構築。美しいチタングラデーションからカーボンへと結んでいくパイピングは、質感統一のためにサージタンクカバーのリアルカーボンをカーボンラッピングし直すほどの徹底ぶりだ。

いつまでも色褪せないFD3Sの素性の良さと、トレンドを追いかけるのではなく生み出していく三好自動車のセンスが相まった至高のレーシングスタイルは、これからのドレスアップシーンを大いに席巻していくだろう。

PHOTO:高原義卓/REPORT:村田純也
●取材協力:三好自動車 岡山県倉敷市下庄947-6 TEL:086-462-0708

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