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排気量アップと同等のトルクフィールを実現!
JZチューンのスペシャリストが贈るツインチャージャーキット
ジャンルを問わず、あらゆるチューニングに精通するプロショップ“ラスティー”。ここ数年は86&BRZに注力していたが、実はラスティーの1丁目1番地的存在がマークII系各車を始めとしたJZエンジン搭載車種。全国各地から集まってくるユーザーの大半を占め、豊富な経験に基づく圧倒的なノウハウを誇っている。
ラスティーではエクステリアから足回りまで豊富なオリジナルパーツを用意しているが、パワー志向のユーザーに向けて展開しているのが画期的な1JZツインチャージャーキット(38万円)だ。
1JZの定番的なステップアップチューンは、ブーストアップからポン付けタービンへ進み、それ以上を狙うなら2JZブロックに1JZヘッドを組み合わせた1.5J仕様というのが王道だった。ところが最近は新品ショートブロックの入手が難しくなり、その連鎖反応として中古2JZの相場が高騰傾向。今後はさらに、コストの掛かるチューンメニューとなることが予想される。
その対策として開発したのが、オリジナルのツインチャージャーキットである。東名パワードM8280等のポン付けタービン装着車を対象に、1.5J仕様に近い分厚いトルクフィーリングをリーズナブルに実現することを目指した。
キットの核となるのは、HKS製GTS7040スーパーチャージャーユニット。ターボチャージャーはそのままに遠心式スーパーチャージャーを直列配置で追加、GTS7040からダイレクトにタービンのインデュースへパイピングするのだ。
GTS7040本体は純正エアクリボックスの位置にセット。キットに付属するエアクリーナーは様々なものをテストした結果、直径200mmのHKSのスーパーパワーフローに決定した。小型の150φにするだけでも、セッティングがガラリと変わってしまうほどシビアな部分だ。
大容量・高効率タイプのラジエターやインタークーラーは、どれもポン付けタービン仕様へのステップアップ時に装着したもの。パーツに不都合がなければ、ツインチャージャー仕様でもそのまま使えるのだ。燃料系はサードの550ccインジェクターを導入する。
セットアップ上のポイントは、ブーストの制御。開発車両でもあったこの110系マークIIでは、M8280タービンのアクチュエーターをキャンセルしてウエストゲート制御に変更。他にもリサーキュレーションバルブの取り付けや調整も必要となる。
エンジンマネージメントはF-CON Vプロ(エアフロレス)が担当。ツインチャージャー仕様とはいえ、エンジンの状況を判断しながら最適な足し引きを行う点は通常のセッティングと同様なのだが、電子制御スロットル制御にラスティー流のノウハウがあるらしい。
ブースト圧は1.3~1.4キロの設定。最高出力は370ps、トルクに至っては51キロに達する。ブーストコントローラーはピークブーストだけでなく、過渡特性を細かくプログラムできるためEVCを選択。ツインチャージャーの分厚いトルクはAT仕様にもマッチするという。
エンジンの状況を把握するための追加メーター類もしっかり装備。メーターコラム上にはブースト計、センターコンソールには水温、油温、油圧計、さらにインフォメータータッチでATF温度、吸気温、点火時期を表示。
「ポン付け仕様なら大概付いている、大容量インジェクターやVプロなどをそのまま使えるのがポイント。スーパーチャージャーによるリニアなトルク特性は、ATとの相性も抜群ですよ」と、ラスティー有田代表も太鼓判を押す自信作だ。
●取材協力:カーメイクラスティー 千葉県白井市冨士51-4 TEL:047-441-6226
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