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600馬力のEJ25改フルコスワース仕様を搭載!
独自ノウハウ満載のシャシーメイクにも注目!
スバル車のチューニングを中心に、世界を股にかけて活動している“AVOターボワールド”。チューニングショップとしての活動はもちろん、エンジンやサスペンションパーツなど、独自のパーツを多数開発し世界レベルでの供給を行うサプライヤーでもある。
そんなAVOターボワールドが、かつて製作したタイムアタック仕様のGDB型インプレッサが今回のターゲットだ。
チューニングの内容で目を引くのは、600ps&85kgmというハイスペックなエンジン。ベースとなるのはコスワースのEJ25改2.6Lコンプリートユニットで、オリジナルのパーツ類やタービンキットなどを追加装備し、最大ブースト圧は1.8キロにも及ぶ。
インタークーラーの両脇にあるコアは向かって左側がエンジン用、右側がミッション用のオイルクーラー。出力向上とタイムアタック時の全開時間が伸びることにより熱対策もシビアに行う必要がある。
制御にはLINK G4フルコンを使い、ブレーキング時にセンターデフの効きを落とすなど独自の制御を盛り込み、ドライバビリティを高めているのも特徴だ。エアフロメーターは装着され流入空気量の計測などを行っているが、エンジンの制御は吸気管圧力をベースに演算するDジェトロ仕様になっている。
サスペンションは、設定した車高に合わせてイチから構築。車高を落とした際のタイヤ干渉を防止するためフェンダー内部は大きく作り直され、さらにストロークを確保するためにアッパーマウント取り付け位置は上方に移設、シャシーにサスペンションが直付けされる構造となっている。
また、フロントサスメンバーおよびリヤサスメンバーともにワンオフで作り直され、アームの取り付けポイントが変更できるように改造。アーム類は市販の社外品を組み合わせ、車高を大きく落としながらもベストなジオメトリーを実現している。
ボディは高剛性を求めてゼロから作り直され、スポット増しとロールケージによって確保。また、重量バランスを改善するためシートポジションは後方にとられ、ペダル類はチルトンのレース用に変更される。ダッシュボードなどは軽量なアルミ材で製作されカーボンフィルムで覆われている。
本格チューニングのみならず、高度なレーシングテクノロジーが随所に注ぎ込まれ、純度の高いタイムアタックマシンとして作り上げられたGDBインプレッサ。その走りに期待は高まるばかりだ。(OPTION誌2018年8月号より抜粋)
●取材協力:AVOターボワールド 東京都昭島市宮沢町3-8-2 TEL:042-549-1296
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