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EK3シビックでUSDM仕様を表現
換装したK20Aをアピールするためにエンジンの簡素化を極める!
日本のチューニングカーやチューニングシーンをイメージし、日本車をベースに展開するストリートチューンがアメリカではJDMとしてひとつのジャンルに発展している。そのJDMマシンをモチーフに、海外製パーツをふんだんに取り入れて日本でUSメイクに仕立てる逆輸入スタイルがUSDMだ。
このEK3シビックは、走りのテイストを色濃く反映させながら独自のUSDMを確立するショップ“タクティカルアート”が製作した1台。本格的なチューンドながら、シンプルで絶妙なバランスを保ったUSDM仕様だ。
まずエンジンは、ハスポート製のエンジンマウントを使ってDC5インテグラタイプRのK20Aを移植。EXマニ、燃圧レギュレター、燃圧メーター、デリバリーパイプなどはKチューン製を導入するなど、全てアメリカ製のパーツで構成している。そして、エンジンルーム内は無駄な部品を徹底的に排除した上でネジ穴や溶接痕を徹底的にスムージングする“ジェイブドベイ”を敢行。具体的には、樹脂より硬く油分の少ないパネルボンドで凹凸を埋めて、硬化してから削っているそうだ。
その他の補機パーツにも拘りが満載だ。オルタネーターはKチューンのブラケットを使って、搭載位置をダウン。これで見た目がかなりすっきりすると同時に低重心化の効果も期待できる。
ラジエターも、ライワイヤー製サイドタンク式のタックドタイプを導入。これは、もともとエンジンルーム内をスッキリさせるためにバンパー内に格納できるよう設計されたモデルだ。インタークーラーのようなルックスもカッコいい。
さらに、無数に存在した配線はライワイヤーのミルスペックハーネスで1本に集約。配線だけでなく、それらを固定するステーも省けるのがメリットだ。
一方のエクステリアは、ボンネットを開けたときのギャップを演出するためにシンプルを徹底追求。ボディカラーはアウディ純正のスズカグレーを選択。白昼はホワイトに見えているが、少し暗くなるとグレーに見え、微妙なコントラストが楽しめるカラーだ。
ホイールは鍛造3ピースのCCW D11Lをチョイス。マットなサタンブラックにパウダーコート塗装をオプションで追加している。ゴールドのピアスボルトは、なんとエンジン内の強化ボルトなど等でお馴染みのARP製だったりする。
インテリアメイクも抜かりなし! ブリッド ストラディアIIの質感に合わせて内装はバックスキンで張り替えている。シフトはKチューンのビレッドシフターで、ビジュアルのインパクトに加えてダイレクト感も高まるそうだ。
「ポイントは、いかにシンプルに徹することができるか。エクステリアは余計なボリュームアップをせず、ボディカラーでストレートに表現しました。エンジンルームでも不要なパーツの移動や撤去、配線の整理などによって簡素化を図り、エンジンの存在感を高めています」とはタクティカルアート坪内さん。
性能とビジュアルを高い次元でバランスさせたUSパーツを軸に、究極のシンプルを求めるスタイルこそUSDMの真髄なのかもしれない。
●取材協力:タクティカルアート 大阪府摂津市鳥飼中2-1-82 TEL:072-628-8806
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