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フルレストアボディにニスモR4エンジン搭載!
アジアの大富豪が手にしたBNR34が凄すぎる・・・
「東京オートサロン・クアラルンプール2023」のセンター位置で、物々しい雰囲気を全身から漂わせていた純白のBNR34。J-tuneと名付けられたこの個体は、何を隠そうジョホール王家の一員であるジェフリ・イブラヒム王子のために、ニスモが製作した世界唯一のチューンドコンプリートだ。
このJ-Tuneは、日本の“ニスモ大森ファクトリー”が展開するレストアカープログラムから生まれたファーストモデルだ。ボディは一度フルストリップ状態にしてからレストア&剛性アップを敢行。それは、かつてのNISMO R34GT-R Z-tuneに勝るとも劣らぬレベルで、ハイパワーを受け止める素養を備えた剛体へと生まれ変わらせたのだ。
エクステリアは、Zチューン仕様でコンプリート。ボンネット、リヤディフューザー、フェンダーなどのパーツはドライカーボン製に置き換えられている。
ダッシュボードを始めとする内装パーツは、R35GT-Rの表皮を使ってフルリメイク。プラスチック部位も全て交換&リペイント済みだ。シートはレカロRMSのドライカーボンモデルをベースにしたスペシャルとなる。
一方、心臓部のRB26DETTも独自のR4(2.8L仕様)+R3タービンのコンビネーションで武装。出力については言及されていないが、ニスモが提供する最高のパワーチューニングが施されているとのこと。ヘッドカバー上の特別なプレートは、このエンジンがイブラヒム王子のために用意された特別仕様であることを示している。
足回りはZチューンに限りなく近い仕様で設計。ホイールはBBSのRI-D(10.5J×19+15)の特注カラー仕様で、繊細なスポークの隙間から覗くブレーキシステムは、R35GT-RスペックVの鍛造アルミキャリパー+カーボンセラミックローター(F390mm R380mm)だ。
関係者の話によると、このBNR34の製作費は“1億円はくだらないだろう”とのこと。ちなみに、イブラヒム王子は“GTワールドチャレンジ・アジア”にシリーズ参戦しているほどのカーガイで、所有しているスポーツカーの数は500台に迫るそう。
異次元すぎる話のオンパレードだが、BNR34はそんなスーパーVIPすらも虜にしてしまうほどの魔力を秘めているというわけだ。