ランボルギーニの次のモデルはBEVではなくPHVに

ラテン語で、牡牛座の中で最も明るい星を意味する「コル・タウリ」の名を掲げて、環境の持続可能性への積極的な取り組みを続けてきたランボルギーニ。その戦略がこれまで確かな成果を生み出してきたことは、現在同社が市場に導入するすべてのモデルが、すでにPHV化されるに至ったことからも明らかなところ。参考までに昨2025年にランボルギーニは、世界販売で1万747台という過去最高の数字を達成しているが、これもまた市場が最新のプロダクトを非常に高く評価した結果といえるだろう。
そのランボルギーニを率いる、会長兼CEOのステファン・ヴィケルマン氏に、コル・タウリ戦略における最終的なフェーズとして、2026年から2030年にかけてのデビューを公言してきたBEVに関して話を伺う機会を得た。ところが冒頭でヴィンケルマン氏は、そのプランを見直すことを決定した、という驚きの言葉を口にしたのだ。
「私たちはこれまでコル・タウリ戦略を進め、レヴエルト、ウルスSE、テメラリオの全モデルをPHV化するという重要なフェーズを完了しました。ラインナップのすべてが新しくなり、それぞれは過去のモデルを上回るパフォーマンスを得るとともに、CO2排出量を削減することに成功しました。PHVは私たちにとって、最良の技術的なソリューションであると考えています。コル・タウリ戦略の最後に投入を計画していた第4のモデルは当初BEVとする方針でしたが、市場の準備状況を慎重に検討した結果、それを見直すことにいたしました。ランボルギーニではBEVを開発、投入する準備は十分に整っていますが、BEVの普及は市場では鈍化の傾向にあり、とりわけ我々のようなブランドではその傾向はより顕著に見られます。したがって第4のモデルはPHVとして誕生することになります。ボディは2+2のGTです」
第4のモデルはクラシックな2+2GTに

ランボルギーニは、2023年夏にペブルビーチで2+2GTのコンセプトカー「ランザドール」をBEVとして公開しているが、PHVとなる第4のモデルは、このスタイリングを受け継ぐことになるのだろうか。
「ボディスタイルについては慎重に検討を重ねました。実際には3つの方向性がありましたが、その中から選択したのはクラシックな2+2GTのスタイルでした。低い車高を持つ2ドア車です。ランボルギーニの歴史を振り返れば、GTの存在は非常に自然なもので、また他のスポーツカーメーカーの多くもGTを設定しています。これまでランボルギーニのラインナップにおいて不足していたもの、それこそがまさにGTだったのです。それをドライブするカスタマーは、テメラリオやレヴエルトのようなスーパースポーツカーとは異なる個性を、スタイルだけではなく、走りや機能性でも感じることになるでしょう。ちなみにプライスは、エントリーレベルから順に、ウルス、GT、テメラリオ、レヴエルトという構成になります」
突如PHVへの転換を明らかにしたランボルギーニ第4のモデル。その決断はスーパースポーツ界全体にも大きな影響を与えることになるかもしれない。
REPORT/山崎元裕(Motohiro YAMAZAKI)
PHOTO/AUTOMOBILI LAMBORGHINI
MAGAZINE/GENROQ 2026年4月号


