Aston Martin Vanquish

グランツーリスモの頂点に君臨

アストンマーティンは、デビュー25周年を記念し、3世代のヴァンキッシュによるフォトシューティングを実施した。
2001年にデビューした「V12 ヴァンキッシュ」は、3世代にわたる進化を続け、現在もアストンマーティンの量産フラッグシップに君臨する。

今からちょうど25年前、2001年3月に開催されたジュネーブ・モーターショーにおいて、アストンマーティンは「V12 ヴァンキッシュ」をワールドプレミア。新規開発されたニューモデルには、新しいネーミング与えられ、アストンマーティンが設計・開発・製造したスポーツカー史上、最も洗練され、かつ最先端技術が導入されていた。

3世代にわたりヴァンキッシュは、アストンマーティンが誇るフロントエンジングランツーリスモの頂点に君臨。2024年9月に投入された現行モデルは、最高出力835PS、最大トルク1000Nmを発揮する5.2リッターV型12気筒ツインターボを搭載し、ブランド史上最強の量産フラッグシップの称号を手にした。

アストンマーティンのエイドリアン・ホールマークCEOは、ヴァンキッシュについて次のようにコメントした。

「25年前のデビュー以来、“ヴァンキッシュ”という名前は、野心的で、異彩を放ち、大胆さをアピールし、常に特別な存在となってきました。そして、長い年月を経て、ヴァンキッシュは真のアストンマーティンのアイコンへと成長しました」

「2026年においても、英国発のブランドを象徴する存在であり続けています。2001年以来、3世代のヴァンキッシュを1台あるいは複数台コレクションに加えてきたオーナーの方々と同じように、私はこのモデルが体現する世界感に計り知れないほどの誇りを感じています」

V12 ヴァンキッシュ(2001–2007)

アストンマーティンは、デビュー25周年を記念し、3世代のヴァンキッシュによるフォトシューティングを実施した。
2001年にデビューした「V12 ヴァンキッシュ(右)」は、F1由来のパドルシフトなど、当時最先端の技術が惜しげもなく導入された。

2001年のジュネーブ・モーターショーにおいて、「ヴァンキッシュ(Vanquish)」という名を冠したアストンマーティンがデビューを飾った。ドライブ・バイ・ワイヤ式スロットル制御、F1スタイルのパドルシフトなど当時最先端の技術を採用したV12 ヴァンキッシュは、アストンマーティンがゲイドンへ移転する前、ニューポート・パグネルの本社で生産された最後のモデルとなった。

最高出力460PSを発揮する新開発の6.0リッターV型12気筒エンジンを搭載し、6速セミATを介して後輪を駆動。先進的なアルミニウム製タブ構造とコンポジット製ボディパネルを採用し、ラグジュアリーブランドとしてのデザインとテクノロジーは大きな進化を遂げた。

車体構造はフロアや前後バルクヘッドは、押出成形アルミニウム製、センターのトランスミッショントンネルには完全なカーボンファイバー製構造が採用された。カーボンファイバー製ウインドスクリーンピラーを備えた一体成型のコンポジット製インナーボディ側面を中央構造に接合することで、高強度セーフティセルを形成する。

これらの先進的な構造を実現するには、精密なコンピューター制御による製造プロセスが不可欠であり、当時のアストンマーティンにとっては、製造面においても大きな飛躍となった。

華々しいデビュー後、この極めて野心的なモデルは、カスタマーから大きな反響を呼ぶ。V12 ヴァンキッシュは、その後さらに高性能なV12 ヴァンキッシュ S、そして最終モデルとなるV12 ヴァンキッシュ S アルティメット・エディションへと進化し、21世紀初頭におけるアストンマーティンの基盤を築くことになった。

ヴァンキッシュ(2012–2018)

アストンマーティンは、デビュー25周年を記念し、3世代のヴァンキッシュによるフォトシューティングを実施した。
2代目ヴァンキッシュ(中央)は、2012年にデビュー。筋肉質でマッシブなフォルムは、限定ハイパーカー「One-77」から影響を受けている。

第2世代ヴァンキッシュは、2012年にデビューし、翌2013年から生産を開始した。2代目ヴァンキッシュの特徴は、アストンマーティンのデザイン思想を新たな時代へと押し進めた点にある。刷新されたエクステリアは限定ハイパーカー「One-77」から影響を受け、すべてのカーボンファイバー製ボディパネルが、筋肉質でアグレッシブな造形を実現している。

全てのエクステリアパネルには、航空機レベルの高性能カーボンファイバーが採用されており、純粋で美しい面構成と高い精度を両立。この結果、DBSと比べて、ボディシェルは25%も軽量化された。

エレガントなボンネットの下には、改良を重ねた6.0リッターV型12気筒エンジンをお搭載。大型スロットルボディ、アストンマーティン初のデュアル可変バルブタイミング、新設計の燃料ポンプやエアボックスなどを採用し、最高出力565PS、最大トルク620Nmを発揮。0-100km/h加速は4.1秒、最高速度は183mph(295km/h)、カーボンセラミック・マトリックスブレーキにより制動性能も大幅に向上した。

シートレイアウトは、2シーターと2+2から選択可能で、最大368Lのラゲッジスペースも確保。また、先代同様にオープンモデルのヴォランテや、最高出力600PS、最高速度323km/hを誇る高性能版「ヴァンキッシュ S」も追加されている。

ヴァンキッシュ(2024–)

アストンマーティンは、デビュー25周年を記念し、3世代のヴァンキッシュによるフォトシューティングを実施した。
2018年の2代目生産終了から6年、2024年にアストンマーティンは「ヴァンキッシュ」を復活させた。

2024年、アストンマーティン史上最強の量産車として、3代目ヴァンキッシュがデビュー。新開発の5.2リッターV型12気筒ツインターボエンジンは、驚異的な最高出力835PS、最大トルク1000Nmを発揮する。強烈な中間加速性能を備え、0-60mph加速は3.3秒、最高速344km/hにまで到達した。

兄弟モデルの「DB12」や「ヴァンテージ」と同様に、最新世代のヴァンキッシュは、接着構造のアルミニウム製ボディをベースに、足まわりにはフロントにダブルウイッシュボーン、リヤにマルチリンクを採用。フラッグシップスポーツカーとして、カーボンセラミックブレーキシステムも標準装備された。

完全に刷新されたエクステリアは、引き締まったプロポーション、ワイドなスタンス、流麗な曲線によってモダンななエレガンスを表現。圧倒的な存在感の鍵となるのが延長されたホイールベースであり、Aピラーからフロントアクスルまでを80mm拡大することで、ドラマティックなロングノーズ&ショートデッキスタイルを手にした。

「ヴァンキッシュ」の名称が持つ意味について、アストンマーティンの著名ヒストリアンのスティーブ・ワディンガムは次のように説明を加える。

「このグランツーリスモに与えられた『Vanquish』という言葉を調べれば、英語の中でも特に優れた強い意味を持つ言葉だと理解できるでしょう。『征服する』や『圧倒する』といった意味があり、それこそが、この伝説的な名を初めて冠したアストンマーティンが目指したものだったのです。それはライバルだけでなく、顧客の心に対しても強く響くことになりました」

アストンマーティン ヴァンキッシュ

835馬力のV12ツインターボが吼える美しいGT「アストンマーティン ヴァンキッシュ」に試乗

アストンマーティンの最新フラッグシップ「ヴァンキッシュ」を市街地中心に試乗した。圧倒的に美しいスタイリングの中に、絶滅危惧種に指定されそうなV12ツインターボを搭載したスーパーGTの完成度を確認した。