直近改良で内外装意匠を刷新 トルクフルで高速巡行も良好

Vクラスは1998年に欧州のミニバンとして初めて日本に導入され、2003年、15年のフルモデルチェンジを経て、これまでに累計で3万台を超える販売を達成してきた。

エクステリア

ボディタイプは標準、ロング、エクストラロングの3種類あり、撮影車両の「V 220 d EXCLUSIVE long Platinum Suite」は全長5140㎜、ホイールベース3200㎜のロングボディ。だが、最小回転半径は5.6mと小さく、狭い場所でも車庫入れはしやすい。中間のサイズでも室内は十分以上に広く、2列目を最後部まで下げなければ3列目も快適に過ごすことができる。
2024年10月のマイナーチェンジではフロントグリルが大型化され、マルチビームLEDヘッドライトが全車標準装備に。より豪華かつモダンな装いに進化している。

大柄な車体が生み出す広大な室内空間はもちろん、「メルセデス・ベンツのミニバン」としての高級感と快適性と機能性を備え、日本のユーザーのニーズに合わせた装備や専用のアクセサリーを充実させてきたことも人気のヒケツに違いない。24年10月のマイナーチェンジでは、内外装デザインの刷新をはじめ、ボンネットマスコットの設定、AIRMATICサスペンションの採用により、快適性や安全性の向上が図られた。もはや商用車ベースというイメージは完全に払拭され、高級ミニバンのハイエンドモデルとして相応しく仕立てられている。

乗降性

聞いたところでは、VクラスはSクラスあたりを所有するロイヤルカスタマーが増車で購入するケースが約2割にも達しており、その層に刺さるデザインを意識したのだという。フロントはグリルが大胆に大型化され、しかも暗闇ではグリルの周囲がつながって光るようになっている。定番のAMGラインのほか、スリーポインテッドスターのマスコットを配した伝統的なデザインの「プラチナスイート」があり、ディッシュタイプのデザインとなったホイールとともに高級感を演出している。また、荷物を積むにも十分過ぎるほど車内空間が広いことやより洗練されたスタイリッシュな印象とするため、ルーフレールが廃止された。

インストルメントパネル

2024 年10月のマイナーチェンジで水平基調のスッキリしたデザインへ大改修するとともに、メーター、メディア(タッチ式)とも12.3インチワイドディスプレイに大型化した。

インテリアではアナログだったメーターが液晶となり先進的に進化したほか、インパネ一面にトリムを配したようなデザインに刷新された。「プラチナスイート」にはアルミニウムのキラキラとした高級感あるデコレーションパネルが与えられていて、夜間にはアンビエントライトが反射してエクスクルーシブな空間を演出するのも見応えがある。2列目シートオプションのエクスクルーシブシートも上等なつくりで、せり出すテーブルや快適性を高める機能が充実しており、飛行機のビジネスクラスのようにかなりの角度まで倒せるようになっていて、同乗者からも好評だった。関係者が「マイバッハの要素も入っている」と述べていたとおりだ。

居住性

ステアリングホイールも最新のタイプになり、諸機能をより直感的に操作できるようになるとともに、新たにアシスト機能も加わったことで渋滞時に操舵を任せられるようになったのも、こうしたクルマであればなおのこと重宝する。重量級のクルマながらトルクフルなディーゼルエンジンのおかげで、ストレスを感じることもない。音や振動もよく抑えられていて、2列目に座るとまったく気にならない。

うれしい装備

バックドアのガラス下端中央にあるリヤワイパー取り付け部下側のスイッチを押すと、ガラスのみ独立して開けられる。その内側にはアシストグリップ付きのトリムもあるため、閉めるのも比較的容易だ。
「エクスクルーシブシート」装着車の2列目にはオットマンのみならずレッグレストやシートバックテーブル、Qi対応スマートフォン充電機能なども完備。快適な移動オフィスとしても活用できる。
月間販売台数     NO DATA
現行型発表      15年10月(マイナーチェンジ 24年10月)
WLTCモード燃費    13.0㎞/ℓ※「V 220 d」

ラゲッジルーム

AIRMATICサスペンションの採用により乗り心地も改善され、引き締まった中にもしなやかさがある印象となり、高速巡航ではフラットで安定した走りを実現している。大柄ながら走りに一体感があり、こうしたクルマなりの意のままに操れる感覚があるのもたいしたものだ。このクルマで1000㎞を超えるロングドライブを試みたのだが、本当に疲れ知らずなのには驚いた。

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.173「2026年 ミニバンのすべて」の再構成です。

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