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Attack Tsukuba2025 ZC33Sで58.941をマーク! スイフトスポーツ最前線 LAILE 前編

ZC33Sの発売は2017年。同年冬、弊誌の筑波スーパーバトルには6台のZC33Sが参戦。もちろんレイルも挑んだ。1分5秒76から始まったレイルの筑波への挑戦は、8年を経て58秒台に突入した! Photos/奥隅圭之 Text/鈴木博 本記事はレブスピード2025年7月号からの抜粋です。

エンジンパワーは下から使える高出力

レイルのZC33Sは、K14Cエンジンにブーストマジックのタービンを組み、昨年2月のアタック筑波には、最高出力220psで挑んだ(シャシーダイナモでの計測)。筑波のタイムアタックと並行し、全日本ジムカーナも戦っている。7年間で、相当の距離を走った。

その後、12月のスーパーバトルに向けて、58秒台狙いに、エンジンオーバーホールを兼ねてバランス取り、バルブスプリング強化等を加えた。ECUのデータも見直され、最高出力は車軸直結で計り、結果がシビアなダイナパックで225ps前後に達した。

これまで高回転のブーストを、純正直噴インジェクターの吐出量から1.1㎏/㎠に抑えていたが、独自の直噴インジェクター容量アップが実現し、1.3㎏/㎠まで掛けられ、出力増につながった。

ただし、現車合わせのデータ作成に時間が割けず、低域からのパワーが予定どおりには出なかった。実戦ではダンロップや最終でのハーフアクセルの領域で、もたつきも表れ、柴田優作は苦戦をしながら59秒980に届かせた。

今年のアタック筑波前に再度、ECUの現車合わせを施す。書き換えが早くできるHKSフラッシュエディターを利用し、ダイナパックで2日掛けて詰められた。

最高出力は、以前がレッドゾーンの6500rpm付近でピークを迎えたのが見違え、今回は230ps前後を5600rpm付近で発生し、低中域のパワーカーブも別物。K14Cエンジンのの構造面から、高効率のエンジン特性といえる。最高速も3.5㎞/h伸びている。

インジェクターも換えてセッティング

レイルのインテークキットと、フジツボのEPUで吸排気系。を強化。タービンはブーストマジック。直噴インジェクターの容量は純正比1.5倍。ブーストはパワーエディターRで回転補正。計測のグラフは、セッティング前後の比較。最下段の水色が昨年12月のスーパーバトル時。これによりアタック筑波までにより進化させた

純正バンパーにダイヤモンドテクニックのスポイラーを装着し、試作アンダーパネル(ABS樹脂)も組み合わせ、空気を段差少なく後方へ流す。リアはウイングの幅を昨年、1600mm(レイル製品)から1700mmに拡げ、位置も後方へ下げた。同時にディフューザーも後ろに延長し、空力を向上させた

ADVAN A050 G/Sはフロント255/40R17、リア225/40R17。フロントキャンバーは6°まで試し、摩耗はよかったが、評価とタイムでは5.2°がベスト。リアはTMスクエアの大盛シム。アームブッシュはピロで、フロントの一部はホイールの9.5J化を見据えて偏芯

昨年までは自社キットのバネレート変更で走行。今年はフロントのみ、17mmショートストロークの試作ダンパーと、試作20㎏/mmスプリングを使用。ロールセンターの補正もテストしたが、結果は多少バンザイしても、イジらないなりゆきの角度が合った

車両重量はガソリン残量も関わるが909㎏。軽量化は無理なく外せるものを除き、エアコンは維持する。ボディ系の剛性パーツやアンダーパネルなどの空力パーツが追加されており、巧く増減のバランスを取って、トラクションまで考えて軽くした

インタークーラーウォータースプレーの水タンク。運転席と対角に、低く置く。作動はスイッチ操作で任意のマニュアル。ONにするとタイマーがセットされ、一定時間だけ水がインタークーラーのコアに向かって噴射

リアの安定感が増しコーナーに飛び込める

「セクター2もですが、ZC33Sでセクター3の10秒2は驚異的です」と渋谷さん。たしかにGR86系の過給器付き並みか以上か。ダンロップの進入で右から左へ、結構な高Gの移り変わりは、リアの姿勢の破綻を招きかねない。

最終コーナーも探り探りでなく、安定した体勢で抜けられたら理想だ。ドライバーの精神的な負担を限りなく軽減し、コーナーに飛び込んで、躊躇なく踏める。さらに今年、渋谷さんが注力した部分だ。

レイルはKYBと共同でZC33S用車高調を開発し、キット化している。意味あるネジ式で、タイムアタックにも使う。カスタマーも、愛車に取り入れられる。

次なるステップに、今回のアタック筑波ではフロントにジムカーナに用いた、ショートストロークの試作ダンパーを組んだ。ガス圧も縮み側が、わずかだが高い。組み合わせるスプリングは新たに自由長140㎜を製作し、ヘルパースプリングも併用した。

リアについては、キットそのままだ。車高は昨年より前後5㎜低い。フロントは必要時には適度に伸ばし、接地を促しつつ、ストロークの制限でロール量が適正になった。空力は前後バランスを取って、フロントタイヤ前にちょっとした整流用ガードも加えた。

現場での効きの加減から、リアウイングにはガーニーフラップを足した。以上が、おもなサスと空力の進化点だ。そして、次なるタイムアタック時にはホイールのリム幅変更が控える。

渋谷さんは現在のタイヤ幅にはフロント9.5J、リア7.5Jが合うと踏む。「コンマ数秒は上がる」と、シナリオが練られている。


全日本ダートラD1クラス参戦デモカー

レイルは昨年まではナンバー付き改造車両のSA1クラスに参戦した。今年は改造無制限、ナンバーなしの2WD車両で競うD1クラスにスイッチ。カスタマー向けパーツ開発も目的だ。注目はサイドターン用ブレーキ。リアローター後方に専用キャリパーが追加され、車室内の操作レバーと連動


■レイル TEL045-824-1835 http://laile.co.jp/