BMW M Hybrid V8

1999年ル・マン以来の1-2フィニッシュ

WEC第2戦スパ6時間が、ベルギーのスパ・フランコルシャンを舞台に開催された。
序盤トップに立ったBMW M ハイブリッド V8 20号車は、厳しい展開のレースで首位を守り、1999年ル・マン以来となる勝利を持ち帰った。

世界耐久選手権第2戦「スパ・フランコルシャン6時間レース」は、BMWにとって記憶に残る一戦となった。過去最多となる10万1606人の熱狂的な大観衆を前に、ハイパーカークラス10番手と11番手からスタートしたBMW勢が大胆な戦略と少しの幸運によって1-2フィニッシュを果たした。

4度ものセーフティカー導入があったこのレースで、BMWはスタート1時間後の最初のピットストップで勝負に出る。「BMW M ハイブリッド V8」20号車への給油量をあえて少なくする「ショートフューエル戦略」を採用し、ドライブを担当したレネ・ラストが首位に浮上する。

ラストは軽さを活かしてファステストラップを記録し、リードを拡大。レース4分の1経過時点で、チームメイトのヴァン・デル・リンデへとマシンを託した。クリアラップを得たヴァン・デル・リンデも勢いを維持して、印象的なペースで駆ける。さらにレース残り2時間時点でも完璧なレース展開により、首位を守り切った。

最終スティントを担当したフラインスもライバルとのギャップを拡大。その背後では追撃グループが激しく争い合っていた。一方、チームメイトの15号車のBMW M ハイブリッド V8(ケビン・マグヌッセン、ラファエル・マルチェッロ、ドリス・ヴァントール)は、マグヌッセンがペースで上まわるフェラーリやトヨタ勢を相手に見事なディフェンスを披露。ヴァントール、マルチェッロとドライブを引き継ぎ、2位で完走。BMWは1999年のル・マン24時間レース以来となる、世界耐久レースにおける総合優勝と1-2フィニッシュを達成した。

20号車のスタートを担当したラストは、次のように喜びを語った。

「私たちにとって信じられないストーリーになりました。ここまで本当に長い道のりでしたから……。チーム全員が懸命に努力してきましたし、この瞬間を2〜3年間ずっと待ち続けてきました。BMW M・チームWRTの地元ベルギーで初勝利を祝えるなんて、本当に特別な瞬間になりました」

ホイールトラブルで優勝を逃したフェラーリ

WEC第2戦スパ6時間が、ベルギーのスパ・フランコルシャンを舞台に開催された。
フェラーリ 499P 50号車は序盤にホイールナットトラブルで20秒をロスしながら、BMWに続く3位表彰台を得た。

20号車が完璧なレースを展開した一方、15号車は厳しい展開を強いられることになった。「フェラーリ 499P」51号車との2度の接触を生き延び、マグヌッセンは序盤と終盤の両方で粘り強い走りを展開。スタート直後には10番手から5番手まで浮上し、終盤にはニュータイヤを装着した複数のハイパーカーから激しいプレッシャーを受けながらも、最後まで2番手の座を守り抜いた。

フェラーリ 499Pの50号車(アントニオ・フォコ、ミゲル・モリーナ、ニクラス・ニールセン)は、2番手争いに敗れた後、「トヨタ TR010 ハイブリッド」7号車(マイク・コンウェイ、小林可夢偉、ニック・デ・フリース)の追い上げをかわし、3位でフィニッシュ。中盤のピットストップでホイールナットのトラブルに見舞われ、20秒を失ったことで優勝のチャンスを逃すかたちとなった。

51号車の499P(アレッサンドロ・ピエール・グイディ、ジェームス・カラド、アントニオ・ジョヴィナッツィ)は、上位入賞圏内を走行していたが、残り1時間の段階でBMWと接触。マシンのダメージが大きく、リタイアを余儀なくされている。カスタマー499Pとなる83号車(イェ・イーフェイ、ロバート・クビサ、フィリップ・ハンソン)は、予選13番手からスタートし、安定したペースを続け6位完走を果たした。

「WEC第2戦スパ6時間」を動画でチェック!

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【WEC】2027年デビューのハイパーカー「マクラーレンMCL-HY」の実走テストを開始【動画】

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