
街中を駆け抜ける、しなやかな野生【Aggressive Style】
激しくも、美しさを垣間見せるボディキット「アグレッシブ スタイル」。TRDが”スーパーGT=オンロード”をコンセプトとして造形したそのスタイルと空力性能について、ここでは触れていこう。
全体的には、エアロにボリュームを持たせつつボディカラーと同色とすることで、視覚的低重心感を大幅にアップさせたフォルムとしている。C-HR純正ではボディ下部がブラックアウトされていてそもそも車高が高く見えてしまうことから、その印象を大きく塗り替えたかったためだ。
TRDではストリートでの軽快さやステアリング操作の軽さはもちろんだが、国内での使用用途を考え高速域での安定性を重視し前後バランスを図る方向とした。
フロントは張り出したラインやカナード形状を最適なサイズと位置に盛り込むことで走行風を整流、浮き上がりを防ぎつつサイドへ流す効果も生んでいる。
また前面部から入ってきた空気は積極的に下方向へ導風され、整えられたフロア下を通りリヤから抜けていくようになっているが、通過時の空気の流速を引き上げることでダウンフォースをより得られる(走行安定性を向上できる)ことから、同社はサイドスカートの内側をフロア面に対して垂直に立て、トンネル形状としたそうだ。これはGTなどのレーシングマシンで取り入れている手法と同じだという。ちなみにサイドスカート後方の跳ね上げデザインも、サイドスカートから溢れ出した空気を整流&キックアップさせてリヤ側のダウンフォースを得るための、役目を担っている。
リヤスポイラーは、フロント、センターできっちり整流できていると判断し、フィンなどもあえて立てずにすっきりとした形状で整えられた。トランクスポイラーは、高速域での安定性を重視するセッティングとしたTRDでは、リヤスポイラーでの空力効果を抑えつつ、トランクスポイラーにその効果を委ねることでスタイリングと程よいダウンフォースの両立を確保している。もう少し具体的に説明すると、ルーフから流れこんだ空気を上へ導くことで振動を防止、またフロア下を流れリヤバンパーから抜けてきた空気も上へ引き上げることで流速をさらに上げる=ダウンフォース効果の向上を実現したそうだ。理論上はフロントリフト傾向が強まる印象だが実際は逆の効果を生み出して、高速安定性はもちろん乗車時の乗り心地も向上させることに成功したそうだ。





※本記事は『STYEWAGON』2017年の記事を加筆・再編集したものです。



