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タイヤの限界の先を少し使いながら、リアをフロントより多めにズラしたり、フロントもリアも等しくズラしたり、ハチロクで走り込んだ人のみぞ知る、マニアな楽しみ方の王道を行く走り(谷口信輝 談)

アングルをつけ過ぎず、アクセルも踏み過ぎず、進入で決めたモーメントと勢いを保って出口に向かう。ハチロクドリフトのセオリーではなく、深いアングルも過空転状態もOKの切れ角とパワー(谷口信輝 談)

知り尽くしているからこそ封印していたハチロク所有

きっかけはインスタグラムで見た、かっこいい赤/黒のAE86。オーナーは福岡の人だった。目に留まったのはバンパーとチリがピッタリ合っているワイドフェンダー。その人と連絡を取ったところ、愛知県の『オートステージみよし』が手掛けたものだと知る。

車体もないのにスーパースターは問う。「真似していい?」……。

快諾を得た彼はオートステージみよしのインスタを見る。するとそこにドリフトドライバーの日比野哲也が出入りしているのがわかった。

伝手を辿ってオートステージみよしに突撃! 車体もないのにスーパースターは問う。「僕が買ったら同じようにやってもらえますか?」……。映像で理由は述べているが、『ハチロク所有』の封印は、その瞬間、解き放たれたのである。

ベース車は長野県の小泉商会が見つけてきたAE85後期型トレノ。オートステージみよしではバラバラにして、ボディメイク。スポット増しを施し、鉄で象ったサイクルフェンダーにはカーボンを貼って、あたかもカーボンフェンダーのように仕上げる。

エンジンルームもバルクヘッドもボンネット裏までツヤツヤのピカピカに。ワイパーモーターはバルクヘッドの向こう側に隠し、下まわりやホーシングまで黒く塗装。そして、前述のワイドフェンダーと純正バンパー&リップスポイラー加工が施して、小泉商会に帰ってきた。

実際にはそこからも多々あったのだが、ここでは割愛。最終的にどんなクルマになったのか? そして、納車日シェイクダウンの模様は以下のとおりだ。

初乗りはレーシングスーツ
数秒後にコースイン

プロジェクトは全国各地のさまざまな企業を巻き込んだ。そして、中核を成したのは小泉商会で、このクルマには最新のハチロクチューニング技術が注がれている。

ボディカラーは「ハチロク乗りが心のどこかで憧れる黒/銀ツートン」(谷口信輝 談)に。エンジンは『5AG』や『7AG』も選べる中で、あえて「ハチロクらしく軽く回って官能的な4AG」(谷口談)にした。

実際には約1660 ccの『4.5G』といったところだが、IN 296°/EX296°のカムやφ48.5のスロットルなどに秘訣があり、LINKL制御で低速からトルクがあって高回転まで回る仕上がりとなっている。

オートステージみよしのツルツルピカピカ施工に合わせるようにエンジンルームはすっきりまとめられている。カーボンジャンキーの協力で、至るところをカーボンで覆ったり、ダイレクトコイルにしたり、ヒューズボックスも移設したり。そして、同じく『美観』の問題で、エアコンとパワステも撤去となった次第。

そのほか、駆動系や足まわり、内装、テールライトなどもガッツリ手が掛かっているが、それらについては別記した。

2年の歳月を経て、スーパースターが納車に選んだ場所は富士スピードウェイショートサーキット。新しいこの愛車に彼が乗り込んだのはピットで、レーシングスーツを着て、ヘルメットを被り、数秒後にはコース上にいた。

「グリップ走行もドリフトも1周目からこれはイケると思った」という。エンジンはサウンドもフィールも気持ちよく、4500rpmぐらいから力強くなり、高回転もパワフル。「1万rpmまで回した」とのこと。

ブレーキは4連スロットルのファンネルとのクリアランスの問題で、あえてAE85の小さい純正マスターバックを選択していたが、アクレのキャリパー&ローターキットを備えることで制動力不足を解消。

「ハチロクはブレーキチューンを施すと、ロアがロックしやすくなるが、フロント7、リア3の好バランスで効いているイメージ」と話していた。

「セオリーどおりではなく、タイヤの限界のちょっと先を使いながら、走りを組み立てていく。グリップ走行ではそういうハチロクならではの楽しみ方ができた」とスーパースター。ドリフトでも「ハチロクのセオリー的な走りではなく、深いアングルも過空転状態も許容してくれる切れ角とパワーに大満足」とのことで、もはや完成の域。

さて、そうなると、この先どうする? しかし、とりあえず、無事、納車の儀式は完了したのだった。

ボディメイクはオートステージ三芳。鉄板加工されたフェンダーと純正バンパーにキレイにフィットしているリップスポイラーは大のお気に入り。

ホイールは9.5J×15 inset -19のRSワタナベ Rタイプで、タイヤは195/50R15のADVAN NEOVA AD09を履く。
純正レンズは新品に交換され、本人がいちばん好きなトレノの後期型テールランプはジュナックによって横一文字(実際は上下2本)に『TRUENO』のロゴごと光るように加工されている。昔から「ここを光らせられないかな?」と思っていたそうで、念願が叶った次第だ。
ミッション CUSCOフルクロスタイプAで、変則Hパターン。3速の下に4速ではなく、3速の右に3.5速、下に4速となる。スピードメーターは240km/hスケール、Defiディンゲージメーターは水温/油温/油圧の3連。
シートはBRIDE STRADIAⅢで、内装はフロアマットも含めてFULL BRIDEになっている。

4AG AE92 GTZベースでAE111純正クランクシャフト、BC H断面鍛造コンロッド、小泉商会 鍛造83φピストン、東名IN296 EX296カム、LINKモンスーンCBYダイレクト仕様、ハヤブサ48.5φスロットル、ナプレック ビックバルブ、HPIアルミラジエーター、W2コアオイルクーラー、パワークラフト60φEXマニ/マフラーなどを備える。

サイクルフェンダーはカーボン貼り、ボンネットは鏡面の輝き、ワイパーモーターはバルクへッドの中に移設。

FダンパーはCUSCO、Rは小泉商会、SUSPENSION PLUSのスプリングはF 7kg/mm R 4kg/mm。

アーム類はCUSCO。Fパイプアーム、R強化ブッシュ入りコントロールアーム、調整式ピロラテラルロッド、ピロアッパーで、オレンジプランニングのナックルタイプR、イケヤフォーミュラの延長タイロッド、3.5回転重ステアリングラック、ベアリングアッパーシートを備える。

ブレーキはACREで、フロントはキャリパー&ローターのキット、リアは純正ローターにパッドの組み合わせ。

バッテリーはリアのラゲッジルームに移設。アルミ製ボックスの中にはMAX ORIDOリチウムバッテリーが収納されている。スペアタイヤスペースにはTONE車載工具ボードが備わる。

1986年式 後期型スプリンタートレノ

おもな仕様内容

■フェンダー鉄板加工

■純正バンパー&リップスポイラー加工

■純正レンズ新品交換

■テールランプ加工(ジュナック)

■サイクルフェンダー

■開口部スポット増し

■ワイパーモータータック

■エンジン 4AG AE92 GTZベース

■クランクシャフト AE111純正

■コンロッド BC H断面鍛造

■ピストン 小泉商会 鍛造φ83

■カム 東名IN296° EX296°10.5mmリフト

■ECU LINKモンスーンCBYダイレクト仕様

■スロットル ハヤブサφ48.5

■バルブ ナプレック ビックバルブ

■アルミラジエーター/W2コアオイルクーラー HPI

■EXマニ/マフラー パワークラフトφ60(キャタライザー付き)

■ミッション CUSCOフルクロスタイプA

■クラッチ ORCライト

■L.S.D. TRD 2way

■ファイナル4.3/ドライブシャフト ヘリテージ

■ダンパー CUSCO(F)小泉商会(R)

■スプリング サスペンションプラス F 7kg/mm R 4kg/mm

■CUSCO Fパイプアーム

■CUSCO R強化ブッシュ入りコントロールアーム

■CUSCO 調整式ピロラテラルロッド

■CUSCO ピロアッパー

■オレンジプランニング ナックルタイプR

■イケヤフォーミュラ 延長タイロッド

■3.5回転重ステアリングラック

■ベアリングアッパーシート

■ブレーキキット ACRE

■Defiディンゲージメーター

■240km/hメーター

■シート BRIDE STRADIAⅢ

■フルBRIDE内装

■MAX ORIDOリチウムバッテリー

■TONE車載工具ボード

■RSワタナベRタイプ 9.5J×15 inset -19

■ADVAN NEOVA AD09 195/50R15

<協力企業>

【配線 バッテリー移設】ガレージインフィニティー

【エンジンセッティング】クリスタルボディ横浜

【エンジンパーツWPC加工等】不二WPC

【油脂類】モティーズ

【オルタネーター】レストア.com

【オイルキャッチタンク リザーブタンク】ymパフォーマンス

【フロントパイプアーム公認】TIC

【ボディメイク 補強一式】オートステージ三芳

【製作一式】小泉商会


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