
Uber Eatsの二輪配達パートナーを対象に安全運転を診断
今回の実証は、Uber Eats Japanが主催する「Uber Eats安全運転キャンペーン」の一環として実施する。キャンペーンに応募した国内のUber Eats二輪配達パートナーを対象に、Hondaが開発した二輪安全運転診断アプリで配達時の運転行動を分析・診断する。
診断結果は「安全運転スコア」として表示。アクセル、ブレーキ、ステアリング操作などを項目ごとにスコア化し、自身では気づきにくい運転傾向を可視化する。スコアに応じたランキングやUber独自のインセンティブ施策も組み合わせ、安全運転行動の定着を図る。
今回の共同実証では、こうした運転診断とインセンティブ施策によって、二輪配達パートナーの安全意識や運転行動にどのような変化が生じるかを検証する。アプリの使い勝手についても確認する。
なお、二輪安全運転診断アプリはバックグラウンドで動作するため、走行中にスマートフォンを操作する必要はない。安全のため、走行中のスマートフォン操作は行わないことが求められる。
スマートフォンだけで二輪車の運転行動を分析
二輪安全運転診断アプリは、ライダーの安全意識向上と運転改善を目的に、スマートフォンで運転行動を分析・診断するアプリだ。専用機器を必要とせず、スマートフォンのみで利用できるため、車種を問わず幅広いライダーを対象とする。
二輪車の走行データは、エンジンや路面状況などによる振動の影響を受けるため、スマートフォンだけで高精度な運転診断を行うことは容易ではなかった。Hondaは、保有する車両データと統計処理を組み合わせ、二輪車特有の走行特性を考慮した車両運動データを抽出する独自技術を開発。スマートフォンのみでの高精度な運転診断につなげている。
診断ロジックには、Hondaが運営する交通教育センターに所属するインストラクターの知見と、Honda社内の開発ライダーによる実走行データを活用。これらをもとに診断精度の向上を図っている。
Hondaは1970年に安全運転普及本部を発足。「人から人への手渡しの安全」「参加体験型の実践教育」を基本姿勢として交通安全啓発活動を続けてきた。長年培った安全教育の知見とデジタル技術を組み合わせ、一人ひとりに寄り添った安全教育の拡大を進めている。
運転診断技術では、2023年に四輪ドライバー向けのスマートフォンアプリ「Honda Driver Coaching」を北米で提供。今回は四輪車で培った技術や知見を二輪車にも活用する。
Hondaは「Safety for Everyone」のグローバル安全スローガンを掲げ、2030年には2020年比で全世界におけるHondaの二輪車・四輪車が関与する1万台当たりの交通事故死者数半減、2050年には交通事故死者ゼロという目標を掲げている。
HondaとUberは2025年から交通安全で連携

HondaとUberは、Uberのモビリティ事業およびデリバリー事業(Uber Eats)の二輪パートナーを対象に、2025年から交通安全分野で連携している。
グローバルでは、二輪パートナー向けの安全啓発コンテンツを共同制作。Hondaの交通安全教育で実施している危険予測トレーニングをベースに、二輪車の走行時に発生しやすい危険なシナリオを選定し、シミュレーション型の安全啓発コンテンツにまとめた。
このコンテンツはUberのドライバー専用アプリを通じて2025年3月から順次配信されており、2026年5月時点で21カ国、50万人が利用している。今後は四輪版の安全啓発コンテンツも配信する予定だ。
日本では、2025年11月と2026年6月にUber Eatsの二輪配達パートナー向けオンライン安全運転講習を実施した。Hondaの交通教育センターに所属するインストラクターが講師を務め、都市部での走行や天候、時間帯による事故リスクなど、実際の配達業務に即した危険予測トレーニングを行っている。今後も日本で継続的に実施する予定だ。
なお、安全運転スコアおよび診断結果は利用者の運転傾向を示す参考指標であり、安全性や無事故を保証するものではない。
※交通教育センター:交通安全に関する社内外の指導者養成や、企業・学校・法人向けの安全運転教育を行うHondaの施設。



